またまた穂村弘さんです(*^_^*)
遊哉さんの記事を読んでから図書館で予約してた『にょにょっ記』、
やっと順番が廻ってまいりましたぁ


抱腹絶倒の内容を、遊哉さんの記事とダブらないように、ちょっとご紹介

8月29日 カルピス
古本屋でカルピスの広告を買う。
昭和4年のものらしい。武井武雄のイラストに惹かれたのだ。
こんな宣伝文句が書いてある。
一杯・・・・・くわうこつ
二杯・・・・・さうくわい
三杯・・・・・きやうさう
なんか、こわい。
じっと見ているうちにだんだんわかってくる。
恍惚、爽快、強壮、か。
その横にはこうある。
一壜が七壜となる最新の美味滋養飲料です。
よくわからなかったけど、薄めて飲むってことだね。
しかし、さうくわい や きやうさう はともかくカルピスって くわうこつ かなあ。
1月17日 ハチミツ
駅前のスーパーマーケットのドアに広告が貼ってあった。
太陽印の純粋ハチミツは栄養満点です。
パンに!
ケーキに!
ヨーグルトに!
お子さまたちに!
ぎょっとする。
3月16日 蟹疑惑
蟹についての新事実を知らされる。
マツバガニ=ズワイガニ=エチゼンガニ
なのだという。
驚いた。
今までの人生で、自分は何種類もの蟹を食べているような気がしていたが、
すっかり騙されていたのだ。
蟹の奴、まるで、
片目の運転手=インドの魔術師=名探偵
の多羅尾伴内みたいじゃないか。
そのとき、脳裏にひとつの疑いが閃く。
もしや全ての蟹は一種類なのでは?
いや、ひょっとして海老も蟹なのか?
海老も蟹。
おそろしい。
いかがでしょう。
著者の感性が随所に光ってますね

まず、カルピス。
古い広告文を読むほどに、子どもの頃に飲んだカルピスが脳裏に浮かんで
きますね。
氷がグラスにぶつかる、カランカランという音。
手に取ると、ひんやり冷たくて汗をかいていたグラス。
かすかな酸味のある爽やかな甘さ。
穂村さんはカルピスって くわうこつ かなあ、と書いてますが。
私にとってはまさに くわうこつ だったなあ(*^_^*)
むしろ、 きやうさう のほうが違和感がありますけど。
乳酸飲料だから体にいいのはわかるけど、“強壮”って・・・。
にんにく卵黄とかじゃないんだから

あと、ハチミツ。
なんだかブラックユーモア系ですよね

さてそれでは、お子さんたちにまんべんなく塗ってください、な~んて。
宮沢賢治の『注文の多い料理店』を思い出しますね

蟹の件は私もびっくり

知らなかったなあ。
あるときはマツバガニ。そしてまたあるときはズワイガニ。
しかしてその実体は・・・なんとエチゼンガニ?(笑)
でも、やっぱ海老は蟹じゃないと思うんだけどな(爆)
読後感は、あー、おもしろかったぁ、って感じでした。
これもぜひまた続編が読みたいなあ(*^_^*)
この記事へのコメント
ほんとにご本人からそんなこと言われたらうれしいですね
でも実際、面白かったです。よろしかったら、seiziさんもぜひご一読ください(^_^)
エビもカニ(笑)同じ甲殻類ですけどね。同じ甲殻類ってなら『ダンゴムシ』もエビやカニと同じ甲殻類ですよ┃×・)b
この「にょにょっ記」の前に「にょっ記」というのも出てるので、読まれるのならそっちからのほうがいいかも
ダンゴムシ・・・。食べてみたら意外においしかったりして(笑)
でも、食べるとこあるのかなあ
マツバガニのことは知ってましたが、多羅尾伴内を譬えにしているのがとても面白いと思いました。
この中ではハチミツが一番面白かった。まさにブラックユーモアなんだけど、この広告を書いた人はたぶんまったく気がついてないんでしょうね。子どもって、食べちゃいたいほどかわいいですけどね(~_~)。
このシリーズは、続くといいですね(^^♪。
お帰りなさい。リフレッシュされましたか?(*^_^*)
マツバガニのこと、ご存知でしたか。私は全く知らなかったのでちょっとびっくり。
多羅尾伴内もよく知らないんですけどね
私としては、カルピスが一番好きかな。昔の旧かなづかいの広告って、雰囲気ありますよね。ビンの字が、瓶ではなく壜なのもいい感じ