しあわせ食堂
今日も関西地方は朝から灼熱地獄

こんな日は家にいるに限りますが。
とはいえ、もう何か月も美容室に行かずに放りっぱなしのアタマはいろんな
意味ですごいことになっていて、仕方なく今日、行ってきました

「どれくらいのあいだ、カットされてないんですか」
とのイケメン美容師さんの問いに、
「えっと・・・」
指折り数えてみるも、すぐには答えられない私に、
「とりあえず、かなり前ということですね」
と笑顔で返してくれたものの、ちょっとあきれ顔の、エグザイルのマキダイ似の
美容師さん

でも彼は顔だけがウリではなかったようで、カットの腕もよかったし、カラー
リングの色合いも注文通りに仕上げてくれました。
退屈な待ち時間も、なぜかカラスと金魚の話で盛り上げてくれたし(笑)
ここ、けっこうヒットですね。
たぶん、次もここで決まりかも

さて。
こないだ図書館で見つけて、楽しく読了したのがこの本

武内ヒロクニ + 毎日新聞夕刊編集部 「しあわせ食堂」
これは、毎日新聞の夕刊に掲載されていたコラムが本になったもので、有名人
たちの思い出の食べ物にまつわるエッセイに、画家の武内ヒロクニさんの挿絵
がついているのですが。
この挿絵がとにかくすごいんですよね

まさにアートとしか言いようがなくて、本の前書きには、
「新聞挿絵で、こんなにお行儀の悪い挿絵はかつて存在しなかったと思う。
しかも、この行儀の悪い絵をメインと対等に、しかもカラーで扱ったのは英断で
快挙であった」
と書かれているんですよね(笑)
この武内ヒロクニさんの生い立ちについて、少し紹介しますと。
1937年生まれ。
両親の離婚、母の再婚、離婚、また再婚という複雑な家庭に育つ。
本人も結婚歴3回。
なかなかの波乱万丈ぶりですね(~_~;)
「冷や奴」やら「きんぴら」やら「オムライス」などというテーマが決まると、必ず
画伯は奥さんに料理を作らせ、一日二日はそれを睨んで終わるのだそうです。
そして、やっと出来上がった挿絵も、ひと目見ただけでは何が描かれてあるの
かわからないことが多いし、千宗室さんの「涙の茶会のお菓子」の羊羹のとき
には、羊羹が立ちあがった絵が送られてきたのを見て、編集部が騒然とした
とか(笑)
冷やし中華のときは、料理が「冷やし中華号」という船に乗せられて出航して
いたし、いやはや異端で無頼と呼ばれる画家の面目躍如といった感じなの
ですね(^^ゞ
それにさらに花を添えているのは、挿絵の下に付けられた奥さんの短い文章。
その挿絵を仕上げるまでの夫の四苦八苦やら、とばっちりを受けた妻である
自分の思いなどが綴られていて、これがまたおもしろいのですね。
例えば、前述した「冷やし中華」、ジャズピアニストの山下洋輔さんの思い出
の味なのですが、このときの文章はこんな感じです。
冷やし中華は暴れだした! そのうえ船に乗って移動を始めた。
きゅうりとハムを刻み、錦糸卵を作って、アクセントにナルトと紅生姜で麺を
飾りスープをかけ、すごくポピュラーな冷やし中華を作りました。
でもヒロクニさんの頭にあるのは麺だ。
せっかく楽しげに飾った冷やし中華は掘り返されてしまい、ヒロクニさんも「老人
力」という未知の力が出たのかジワーと描きはじめ、途中からスピードアップ。
出来上がると汗だくだ。
こんなに汗をかいて描く人っているのかしらん?
もうひとつ紹介。
鎌田實さんのリクエストの「もやしいため」のときは。
踊るもやし?
ヒロクニさんはこの絵を描くときはすっかり拒食症になっていた。
ただでさえ細い体がさらに細く、点滴を打ちながら描いた。
味覚に集中し過ぎたせいか舌がおかしくなって何を食べても苦いのです。
病院は入院が必要と言ったが「出来ない!」と逆上。
そんなわけで仕事台を床に置き直して腹ばいになって描いていた。
その様子は、ヘナヘナしていて“もやし”に合わせての擬態かと思ったくらい
です。
挿絵が挿絵にとどまらず、それに添えられた妻の文章も生き生きとしていて、
ほんとうはメインのはずの「有名人の思い出の食べ物にまつわるエッセイ」
なぞどこかへ吹っ飛んでいきそうなくらいのイキオイだし(笑)
この本、いろんな楽しみ方ができる、内容の濃い一冊ですね。
まさに大人も楽しめる絵本と言えるのではないでしょうか。
挿絵をそのままここに載せられないのがとても残念です(^^ゞ
この記事へのコメント
今日はやられました・・
午前中嘘みたいに涼しくて、とうとう平熱も
諦めたかと油断してたら午後から急に来ました
床屋さん大体数ヶ月に一回・・出来るだけ短めに切ってもらって(笑)
今回も絶妙の解説です!
探してみます。
因みに堂場舜一の「アナザーフェイス」をやっとこ
読み終わったところです
図書館で探してみます。
私は天パなので、半年に1回のカットです。
担当美容師さんもそれでよいと。
ガツガツすすめられないとこも気に入ってます。
いつも髪を結んでるし、かぶれやすい体質でカラーリングもあきらめてるんで、あんまし行く必要性にかられないんですよ。
更に、夏前に担当の人からお店を移るって案内が来て、ますます行く気がなくなっちゃいました。
キーブーさんは「当たり
私も次に行った時、そういう美容師さんに出会えるかしら。
『しあわせ食堂』は面白そうですね。是非、読んでみます。挿絵を見るのが楽しみです(^^♪。
朝夕は涼しくても、昼間はまだまだかなりの暑さですよね
ただチャンさんも床屋さんは数カ月おきですか。一緒ですね♪・・・なんて、いちおう女子なんだし喜んでる場合じゃなかったりして(自爆)
いつもお褒めいただき、ありがとうございます
ところで、堂場舜一の「アナザーフェイス」、おもしろかったですか?(*^_^*)
有名人の思い出の食べ物について読むだけでもおもしろいですよ。その上にインパクトのある挿絵だし(^^♪
なおみんさんは天パなんですか。手間がなくていいなあ。私は直毛だし、猫っ毛なんで、ほっとくととんでもないことになっちゃうんですよね(T_T)
私も、この夏は特に暑かったし、髪はいつも結んでるかバレッタで留めてるかなんですけど。
前髪と横の髪の境目がわからなくて自分で前髪が切れなくて伸び放題にしてたんですよね(~_~;)
あの美容師さんは、「当たり」というよりは「ハズレではなかった」くらいかなあ(笑)
でもここ、けっこうお高いんですよね。もったいない気もするし・・・どうするかなあ
でも、店の入り口に池があって、金魚がいてかわいいんですよね。あれをまた見たいしなあ(誤爆)
いえ、自分で言うのもナンですが、けっこうすごいことになってましたよ(笑)
この挿絵は挿絵の範疇を越えて、本文より目立ってましたね(^^ゞ
この武内ヒロクニさんの他の絵も見てみたいなあと思いました(*^_^*)
今日はそこそこ秋を感じる事が出来る一日でした。
台風の影響でわりと雲が多めだったからかしら?なんて‥
堂場舜一のアナザーフェイス面白かったですよ。
警察小説にはまってた時期があって彼のファンになりました(^O^)
捜してみます。
女性の方は気づかない人が多いようですけど、服装がおしゃれなのに、頭が臭い人がけっこういます。
セットを崩したくないのでしょうね。
山手線などで、頭がちょうど鼻のところにきてクラッとしたことがあります。(>_<)
暑い中、お疲れ様です。今頃はゆっくりされているころでしょうか(*^_^*)
そちらは今日は過ごしやすかったですか。こちらは・・・そうでもなかったなあ
堂場舜一の「アナザーフェイス」は警察小説ですか。それはおもしろそう
大人の絵本という感じで、おもしろかったですよ。ぜひご覧になってみてください(*^_^*)
頭が臭いというのは、スプレーとかの化粧臭??・・・セットを崩したくないということは、数日洗ってないということ?!
毎日普通にシャンプーしてればそんなことにはならないでしょうにね。自分で気づかないのかなあ(~_~;)
(*^_^*)(*^_^*)(*^_^*)
次もって 今度は何時~~~?!
私も結構開いちゃうんだけどさぁ 面倒くさいよね床屋!
今は短めにしてるから あまり開けるとぼーぼ-感全開になるしさぁ
もっと オサレを楽しめる体質なら良いのだけどね(^^;
メモメモ・・
イケメンで話がうまけりゃ、そこそこの腕でも
私もその美容室に決めちゃうよ。
美容師さんでトークで盛り上がれる人がいいですよね~
ネタがないときは雑誌に没頭してるしww
あたしもそろそろ美容院にいかなくっちゃ!
なにせ数カ月ぶりのカット&カラーリングだし、ちゃんと前髪もできたしね(爆)
お次は・・・って、来年の話をしたら鬼が笑うよ(誤爆)
ショートにしてるとどうしてもカットをさぼるわけにはいかないよね。私は長めなので、いざとなったら結べばいいしね(^^ゞ
美容室に行くのが楽しみで気晴らしになる、なんて言ってる人がいるけど、あれはよくわからないね。まあわからない私のほうが少数派なんだろうけどね(笑)
はい、いろんな楽しみ方ができるおもしろ本です(*^_^*)
美容師さんは、私はどっちかというとあまりお喋りせずにほっといてくれるヒトの方が好きなんですけどね。このヒトはちょっとばかしチャラい感じもしましたが・・・まあ腕が良ければいいですけどね(^^ゞ
美容師さん、若い人が多いからあまり話すのもおばちゃんとしてはしんどいんですよね(^^ゞ
まあ気まずくない程度に喋って、あとは雑誌に没頭というのがいいかと(笑)
このときは『アンアン』の手相のページを熱中して見てたけどね。
美容師さん、「当たってますか~?」なんて言って笑ってたわ(^^ゞ