本物の品の良さでした
またまた図書館で、興味深い本を見つけました

辰巳芳子著 「庭の時間」
辰巳芳子という名前は、図書館の料理本や家事エッセイの棚でよく見かけて
いたし、著書もたぶん数冊は読んでいるはずなのですが、今回初めてこの本の
巻末にあった著者紹介で、聖心女子学院を卒業されているお嬢様であること
を知りました

でも単なるお嬢様ではなく、宮内庁の大膳寮にいた先生に師事して料理を
本格的に習っていて、エッセイを書くかたわら、父親の介護からスープに開眼
して「スープの会」を自宅で主宰したり、食に関するNPO法人の会長をされた
りしているのですね。
経歴の中で結婚についてはまったく書かれていなかったので、適齢期が
ちょうど戦争中だったためにずっと独身を通されたのかと思っていたのですが。
ウィキペディアによると、ごく若いころに結婚したものの、3週間余りで夫は
フィリピンに出征してそのまま亡くなってしまったのだとか。
その後、ずっと独身を通して両親の介護をしたり、季節の移ろいを肌で感じ
ながら家事を楽しんでこなしている様子をエッセイにしたりされていたのですね。
愛情深い家庭でしっかりと育てられた女性らしく、穏やかで上品な文章が
印象的でした(*^_^*)
中身は歳時記のようになっていて、1月から12月まで、ひと月ごとのエッセイ
と、著者の庭の写真やその庭でとれた草花を使っての料理の写真なども
たくさん紹介されていて、それもとても美しくて見ごたえがありました。
目次を紹介すると。
1月 椿の真意
2月 待つ、心
3月 雛の日に
4月 咲顔
5月 香る道
6月 旬のことほぎ
7月 仕込みもの
梅仕事
8月 必要なることは
9月 切っても切れぬ縁
10月 物数を尽くす
11月 遠き光
12月 香りあらば
ひと月ごとのエッセイがまた季節感のある味わい深いもので、そのときの旬の
食べ物や、それにまつわる思い出などが綴られています。
ほかにも、庭の見取り図や、庭でとれる植物を活かした料理法が表にされて
いたり、実用本としても役立つようになっていました。
7月と8月のあいだにある「梅仕事」というタイトルですが、これは著者の母が
数ある台所仕事の中でも梅にかかわる事ごとを「梅仕事」と称し、別格扱い
していたのだそうで、著者もまた、亡き母が使っていた道具を使い教えて
もらった手順どおりに毎年繰り返すたび、「母を呼んでいる」と感じているの
だとか。
また、ほんとうの「梅仕事」は台所仕事だけではなく、梅の実を摘んだあとの
お礼肥えに始まり、盛夏の剪定、真冬の消毒、寒肥えなどの手入れもあるの
だとか。
これに並行して、紫蘇畑の用意、紅生姜用の生姜の種子の用意などの、
一連の切っても切れぬ段取りから成り立っているのだそう。
すごいですね。
何から何まで手作りで、それをまた楽しんで、毎年こなしているのですね

本当の豊かさ、品の良さというのはこういうものなのだなあと思いました(*^_^*)
さて。
蛇足ですが。
品の良し悪しと言えば、このあいだの海老蔵さんの会見。
きちんとした服装で現れ、丁寧に頭を下げ言葉を慎重に選んでいましたが。
あれを見ていたこぶた2号がいきなり吹き出したので、
「何?」
と訊いたところ。
「だって。ずっと語尾に『ございます』付けてお上品に話してはるけど、出てくる
単語が『元暴走族』やら『テキーラ』やら『殴られた』やらさあ。
一見お上品に聞こえるけど、よう聞いたらなんやねんこれ!って感じやん」
たしかにね(~_~;)
海老蔵さんは小さいころから言葉使いとか、挙措動作などはみっちりと仕込ま
れたでしょうし、なのであの会見も見た目にはツッコミどころがなくてしっかり
したものでしたが。
でも、それにもかかわらずまったく納得もいかなければ心を動かされるものも
なかったし、下品さすら感じてしまったのはなぜなんでしょうね。
人間、どんなにつくろってみても、やはり内面というのは隠しようがなく
出てしまうもんなんですね。
ほんと、有名無名にかかわらず、人それぞれなんだなあ、と感じたことでした。
この記事へのコメント
そうですよね…。
そんな時間の使い方をしたいものです。
お上品に、までは行かなくても、なんかカンジの
いい人を目指したいな。
図書館に行く回数は多いのですか?羨ましいです☆
私も ゆっくり読書をする時間がほしいですわん(笑)
フルタイムで働いていると なかなか自分の時間が取れなくてね…(^^;
帰宅してから なにやらかにやらバタバタやって~やれやれと
やっとこ座ったら 9時10時…あらら~って感じ…ナーンカ疲れるわ~☆
だから キーブーちゃんの本の解説が楽しみなのよ~☆(*^_^*)
これからも いろいろ紹介してね~☆(o^-^o)~☆
この本、読んでてほんとにしみじみと良さを感じたんですよね。その直後に海老蔵さんの記者会見を見たもので、なんだかなあと思った次第です(笑)
内側に積み上げてきたものって、年をとればとるほど隠しようがなくなってくるんでしょうね。心せねば、と思いました。怖いです(^^ゞ
図書館と本屋さんはしょっちゅう行ってます。図書館は市内2か所をいつもチェックしてる念の入れようで(^^ゞ
フルタイムで働いてるとキツイよね~
私もそのころは帰宅して家事をこなすだけで精一杯だったし。ブログなんてとても無理だったと思います。その点、nao♪さんはすごーい
私の読む本は玉石混交なので、紹介できない本もたくさんあるのですが(笑)
できるだけ紹介してみますね。参考にしていただけたらとても嬉しいです♪
すごい人です
スープにはまった時もありました
ある程度のバックボーンも必要だし 理想の暮らしは程遠いわさ~~
あ~~ 本読んでない~~~
って事はキーブーさんの紹介が上品って事ですかね?成る程(^^) 2号ちゃんの海老蔵ツッコミ、良い所ついてますね(爆)私はあの会見、発声がやっぱり違うわ~と、関係無い所に感心してました(ー∀ー)
そして、いらっしゃいませ(*^_^*)
バクさんも辰巳芳子さんをご存じなんですね。
スープってそんなに奥が深いものなんだなあと、私も興味がわきました。次はこの人のスープのレシピを捜してみようと思っています♪
ホント、ちゃんとした生活には程遠い我が日常。。。せめて心がけだけでも、と思うのだけど。
結局また座りこんで本を読むかぴゅう太をいじるか、たまに立ちあがったと思ったら植木を見に行くか(笑)
あ~~ 大掃除してない~~~
この本を読んだだけで、辰巳芳子さんのお人柄がしのばれ、育った環境もわかるような本でした。ご両親はとても仲が良くて、老いてからもふと目があったらにっこりほほ笑み交わしたりなさっていたそう(*^_^*)
おっ、んじゃ私も上品ってこと?さすがmiyoさん、あいかわらず鋭く本質を見抜いておられます(自爆)
海老蔵、発声も腹からだし、挙措動作も舞の手のようにぴっしり決まってましたね。なのにウツロな印象を受けるのはなぜ?
あと、余談ですが。そうだよね~、苦労してイスカンダルから帰還したときに地球がなかったらいったいどうするつもりなんだろね?(爆)
また・・また・・かなり出遅れました
申し訳ございませんm(_ _)m
さすがキーブーさん
またまた冴えた解説!
もう読んでしまいました・・気分^^;
海老蔵さんは当面謹慎して頂きましょう。
まったく反省してないし・・
あれで責任を果たしたと思ってるのなら
大きな勘違いですね。
12月21日、午後10時?NHK総合で『続遠野物語』というのがあります。
『遠野物語』が発刊されて100年を記念してNHK盛岡放送局が制作したそうです。
キャストは田端智子さんなど。
お疲れのなか、来ていただいただけで嬉しいです(*^_^*)
さすがに連続の忘年会はたいへんでしたでしょうね。ゆっくりおやすみくださいませ。
海老蔵さんはもう、つける薬もない感じですね。ほんとのところは自分は悪くないと思ってるんじゃないでしょうか
それにしても、殴った犯人が捕まったからって速報で流すほどのことなのか。テレビをつけてて、ピピッ、ピピッと音がしたら、いったい何事が起ったのかって思いますよね(;一_一)
貴重な情報をいただき、ありがとうございます(*^_^*)
ぜったい観なきゃ
忘れないように、カレンダーにマークを入れました