お奉行様ともあろうお方が。。。(^^ゞ




毎度おなじみのご挨拶となりますが、暑いですね(~_~;)

今日はこぶた1号がお休みで家にいるし、こぶた2号も夜勤で出勤前に仮眠
をとることもあって、昼ごはんのときからエアコンを入れました

家の中が涼しいというただそれだけのことで、これほどに幸せを感じるもの
なんですね(笑)



電力を使わないで涼しくなろうということなら、この本も良いかと(^^)

根岸 鎮衛(ねぎし やすもり) 著  「耳袋の怪」


ねこのひげさんのブログで見かけて興味を持ったこの本、もう数日前に
読了していたのですが。

この暑さのせいか、感想を書こうとしても一向に文章がまとまらないので、
ついつい書きやすい身辺雑記に流れてしまっておりました^^;

読み終わってからあまり日数が経ってしまうと、内容を忘れてさらに文章が
浮かばなくなってしまうし、今日は早い時間からエアコンも効いているしで、
書く気になった次第です(^^ゞ


まずは、著者の紹介から。

根岸鎮衛というのは、江戸時代中期から後期にかけての旗本で、勘定奉行、
南町奉行を歴任した、実在の人物。

下級幕吏出身のくだけた人物で下情に通じており、刺青を入れていたとの話も
あるほど。


ちなみに、平岩弓枝の「はやぶさ新八御用帳」シリーズにも、主人公である与力
の新八郎の上役として、出てきていますね。

まだ若い新八郎を、公私ともに温かく見守る人物として描かれていました



本の内容は、そんな彼が同僚や古老から聞き取った怪談・奇談を丹念に記録
したもの。

怪談と言うと、なんだかキワモノめいて、好奇心むき出しの遊び半分のような
ものを想像してしまいますが。

読んでみると、そんなにおどろおどろしい感じではなくて、昔から言い伝えられて
きたような話が多く、また、江戸情緒に溢れていて、歴史読みものとしても
とても楽しく読めました



まず、冒頭の話、「妖怪なしとも申しがたい事」から紹介すると。

関東六ヵ国の川普請の御用で、著者自らが出張って、その六ヵ国を巡回した
ときのこと。

花田仁兵衛という、50歳過ぎの頼りになる部下を伴っていたのですが。

いつもは朝早くに著者の宿にやってくる花田が、その日に限って遅く来た
のだそう。

上役である著者が体調を気遣って声をかけたところ、別事ありません、との
答えが返ってきたのですが。

その次の日に、
「前日の宿で埒もないことがあって、夜中眠ることができず、翌朝は遅くなり
ました」
と言うので、どういうことかと尋ねたところ。


花田が泊まった宿の部屋は離れになっており、下僕の部屋からも少し離れて
いたのだそう。

自分で戸締りなども確認してから寝たのだけれど、夜半、天井の上に大石を
落としたような大きな物音がしたので目覚めてみると、なんと枕元に座頭が
手をついていたのだそうで

起き上がって、枕元の脇差を取り上げると、その姿は消えたのだとか。

心の迷いであろうと、懐中の御証文などもしっかりと懐におさめ、戸締りも改め、
再び眠りについたのですが。

しばらくしてから見てみると、なんとまたあの座頭が出て、今度は手を広げて
おおいかぶさってきたため、もはや我慢できず、また脇差を取り上げると、再び
消えてしまったのだそう。

灯りをつけ、座敷内を改めたけれどもどこから入ってきたものやらわからず、下僕
を起こそうにも場所が遠いし、人に聞くのもためらわれ、結局はまた布団に入った
ものの、眠れずに一夜を明かしたのだとか。

「まったく、狐狸のなす しわざでありましょう」
と花田は語っているのですが。


江戸時代も中期に入ると、武士もひところの精悍さを欠いて柔弱になってきた、と
歴史の教科書に書かれていたのを覚えていますが。

これを読む限り、いやいや、なかなかの胆力ですよね。

私ならもう、泡をくって早朝から上役のところに押しかけて、
「聞いて下さいよう
なんて泣きついてるところですが(笑)

“埒もないこと”だって。カッコいいなあ(*^_^*)

でも私に言わせたら、“とんでもないこと”だけどなあ(^^ゞ


他にも、いろんなおもしろい話がありましたが。

ちょっとこれはどうよ、と思った話がひとつ(笑)


「女妖(にょよう)の事」

これは武家の話ではなく、ある村の百姓の話なのですが。

83歳になる後家の さき という女が、同じ村の吉右衛門という56歳の男と
夫婦になりたいというので、名主のところに申し出があったのだとか。

でも、年齢から言ってあるべきことではない、と制されてしまったふたりは、
駆け落ちをするという噂が立ったので、仕方なく名主はふたりを夫婦にした
のだそう。


著者の家来がその村に見廻りに行った際に、名主の台所でその さき という女
を見かけているのですが。

さすがに頭は白髪であったものの、歯は抜け落ちておらず、お歯黒をして、
立ち居振る舞いは50歳くらいに見えた、と語ったのだそう。

話は、これだけ。


たしかに83歳という年齢を考えれば驚くような話で、女妖といった感じでも
ありますが。

でもこれ・・・単にバケモノじみて若く見える女がいた、っていう、それだけの話
ですよね(^^ゞ

しかも、近隣の武家の妻でもあればともかく、遠くの村の百姓だし。

その土地の百姓のおかみさんたちが井戸端で話すレベルの噂話だよなあ、と
思った私(笑)

根岸様ともあろうお方が、しかつめらしく書きつけるほどの話でもないよなあ、
な~んて(^^ゞ


でも、それを興味を持ってちゃんと書きとめるところが、この人物の魅力
なんでしょうね。

書斎で、背筋をぴんと伸ばして筆を持って、この話を(笑)

いやはや、おもしろいですね(^◇^)




耳袋の怪 (角川ソフィア文庫)
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この記事へのコメント

2011年08月14日 01:06
キーブーさんの「本を読むわよ」コーナーですね(^_^)
確かに昔の人って不思議といいながらも受け入れていることって多いですよね。落語でも妖怪話がありますが、あの時の「縁」でこうなったというのをゆるぎもなく受け入れる話もありますから、、、ね。(^_^;
2011年08月14日 07:29
おはようございます。
また作家さん探ししないと
いけない状態です^^;
ホラーに怪談もの・・読みませんから・・
絶対(--;
2011年08月14日 07:55
おはようございます。
ホンットに、暑いですねえ。 
「耳袋の怪」は未読でしたが、こういうお話だったのですかあ。怪談でも何でもいいから涼しくなりたいですよね(笑)。
家族が帰省中なので、昨日は開館から閉館まで図書館で涼んでいました。一年で一度の贅沢な時間です(笑)。
2011年08月14日 08:44
怪談で怖くて味があるのって、やはり日本のものが一番ですよね。やたら、血だらけで生臭いのが外国に多いのに比べ、しっかり読み手の想像力で得体の知れない深い闇を引き寄せさせる。
ああ、コワイ。(*_*)
2011年08月14日 09:49
これだけの量の文 打つだけで 私感心しちゃいますよ キーブーさん!
キーブー
2011年08月14日 21:25
たかじいさん、こんばんは
「本を読むわよ」コーナー、ですか~
命名、ありがとうございます(^^)
昔の人って、少々の怪異は「さもありなん」なんぞと言って受け入れてますよね。電気で煌々と照らされた現代の夜と違って昔の夜は真っ暗で、魑魅魍魎が跋扈するのに適していたんでしょうね(^^ゞ
キーブー
2011年08月14日 21:28
ただチャンさん、こんばんは
あら、ただチャンさんはホラーはまったくダメですか~(^^ゞ
おもしろい話がたくさんあるのに、もったいないなあ(笑)
新しい作家さん、開拓できたらまた教えて下さいね♪
キーブー
2011年08月14日 21:31
kemochimeさん、こんばんは
殺人的な暑さが続いてますよね。明日もまた暑くなりそうで、ホントもう限界だなあ(>_<)
ご家族が帰省で、今は気楽なひとり暮らしなのですね(笑)
たまにはいいですよね、のびのびして(^o^)
図書館、そんなお父さんたちがたくさんいましたよ。なかには、鼾をかいて寝てるヒトまで(笑)
ひとりだと、家でエアコンを入れるのももったいないですもんね。ナイスな過ごし方だと思います(*^_^*)
キーブー
2011年08月14日 21:36
moumou.h53さん、こんばんは
バーンと派手なホラーと違って、日本の怪談はほの暗い怖さといった感じ。お上品な水ようかんのように、後味が良いですよね(笑)
>読み手の想像力で得体の知れない深い闇を引き寄せさせる
そうそう、こういうことが言いたかったんですよね。なるほどです。いつもながら冴えてらっしゃいますね(*^_^*)
キーブー
2011年08月14日 21:39
seiziさん、こんばんは
これでも、書きたかったことの半分も書けてないんですよ(爆)
書き始めると、ついつい長くなってしまうんですよねえ(~_~;)
ねこのひげ
2011年08月15日 04:34
暑いですね。酷暑ですね。いま、28℃です。思考能力ゼロになりますね。
『耳袋』読まれましたか。こんどは小説のほうですね。
大岡政談にも似たような話があります。
70歳のおばあさんと20歳の青年が不倫して捕まり、そんなことがあるのかと、大岡越前が80歳になるお母さんに聞いたら、お母さんは黙って火鉢の灰をかき回したそうで。
それは男女の仲は灰になるまでという意味だと大岡越前は、悟り、不倫をした二人に罪を科したそうです。
江戸のみなさんお元気です(゜o゜)
2011年08月15日 05:21
女妖… 現代にはいっぱい居るね(^^;
私は残念ながら相応だけどさぁ~~
キーブー
2011年08月15日 16:58
ねこのひげさん、こんにちは
早朝のその時間でもう、28度ですか
そりゃ、7時過ぎには30度にも達するわけですよね(~_~;)
70歳と20歳!
それはまた、剛毅な年の離れ方(爆)
江戸時代って、食べものも今に比べたら純和食の粗食だし、体も動かしただろうしで、みなさん元気だったのかなあ(^^ゞ
キーブー
2011年08月15日 17:01
まるおおさん、こんにちは
まるおおさんは「相応」なんだ~、それは残念(笑)
かく言う私も「相応」だけどね(^◇^)
「女妖」だと、人生がややこしくなりそうだもんね。「相応」がいちばんかと(^^)
nao♪
2011年08月15日 17:12
こんにちは~
毎日暑い日がしつこく続いているけど
もうこれ以上猛暑はいらないよねー
どんなに暑くても読書をされているんですね
キーブーちゃんの解説を読ませていただくと
まるで私も読んだ気分になれるのが読書の
時間取ることができない私にとってはとても
嬉しいことです。これからもいろいろ解説して
くださいね~
ので・・・
nao♪
2011年08月15日 17:14
最後に 余計な文字が入ってしまいました…あせあせ(飛び散る汗)
キーブー
2011年08月15日 21:27
nao♪さん、こんばんは
毎日暑いので、家事など最低限やらなきゃならないことを済ませたあとは、ホントぐったり(~_~;)
で、ぐったりしているそのときに読書をするわけですね(笑)
nao♪さんは、体調はいかがですか?
検査もひっかかった項目があったとのことですが・・・この暑さだし、無理をされませんように。

こんな拙いブログでよかったら、いつでも読みに来てくださいね♪
コメントをアップしてから、語尾に消したはずの言葉がついてることはよくありますよね。私も変換ミスなどいろいろとやらかしておりますよ(^^ゞ
2011年08月16日 01:14
寝てる時に座頭の幽霊?がでてきたら…
私だったら、次の日きっと休んでます。
「女妖」って、今でいう「美魔女」?
「妖」とか「魔女」とか言われなくてもいいけど、美しく年を重ねていきたいものです。
どちらにしても努力は必要どすなぁ。
キーブー
2011年08月16日 18:06
なおみんさん、こんにちは
座頭の幽霊を見たら、なおみんさんならお休みしちゃいますか~(^o^)
「埒もないことだ」って、スルーするのってホントありえませんよね。さすが武士だけあって肝が据わってらっしゃる(^^)
ああ、ひところ言われてましたね~、美魔女。
無理な若づくりはキツイけど、それなりにきれいに年をとっていきたいですよね♪
ホント、どっちにしたって努力は必要。暑いからってだらけてたらあきまへんなぁ(^^ゞ

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