スパイ小説は、今も昔も 面白い!




今日のニュースで、ロシアチームがリオ入りしたと報道されていましたね。

事ここに及んでは、もう言うべき言葉もありませんけど。

でも 『スポーツマンシップ』 を、どうか大切にしていただきたいなあと思ったり


昔から、スポーツの世界はえてして足の引っ張り合いやらは多いですもんね。

みんな 『負けるもんか』 のカタマリのような人たちだし、オリンピックといえば
そのまた頂点でありますし。



さてもさても、暑苦しい世界であることよ

そこまでして 『勝ち』 を手に入れたいものなのか。

そんで、不正を暴かれるや謝りもせずに、
「私たちが いないところでニセの金メダルを とればいい」
などと暴言を吐くとはのう
首をふりふり、ひとりズズーッとコーヒーをすする わたくし



・・・で、この話がどこへ落ちるかというと^^;

最近読んで面白かった本の紹介なのでありますね


トム・クランシー著 『ソ連帝国再建』



ロシアで、一部の政府要人によるクーデター計画が進められ、その手始め
として、まずニューヨークのトンネルでテロが実行され、大勢の犠牲者を出す
のですが。

なぜまたニューヨークなのかというと、それはロシア国内でこれから起こるで
あろう紛争に、アメリカを介入させないための脅しなのでありますね。


クーデターの一派は、かつての強かったソ連の再建を目指しており、そのため
には手段を選ばないつもりで、まずはアメリカでテロ事件を起こし、アメリカ
国民を人質にとるかたちでアメリカの手出しを封じたわけでありますね。

そこで、ロシアとアメリカの諜報組織の水面下の闘いとなっていくわけですが。


かつてのソ連では、泣く子も黙るKGB、などといわれるオソロシイ秘密警察
組織がありましたが。

ソ連が解体された今は廃止されて、新しくロシア連邦保安庁というところが
後継となっているようです。

そして、前回のオリンピックで ロシアの選手たちの検尿の検体をすり替えた
のも、この組織だと言われておりますね。


東西冷戦が一触即発だった時代と違い、今は各国スパイたちの仕事も
様変わりしているとか。

おもに、テクノロジーや特許技術が盗まれないよう、保護に当たることなどが
多いようですが。

ロシアでは、尿サンプルのすり替え なんてことも やっていたのですね。

時代は、どんどん移り変わっていくんですねえ



閑話休題。

話を元に戻しますと^^;


アメリカは、言わずと知れたCIAが今も活躍中ですが。

今回活躍するのはCIAでもKGBでもなく、アメリカは 『オプ・センター』 、
ロシアは 『ロシア作戦センター』 と呼ばれる組織であり、これらのガチンコ
勝負となるのですね。


この組織の どちらのトップにも言えているのは、№2に当たる部下が とても
やり手で、どうかするとトップの頭越しに物事を取り計らおうとすること(笑)


おりしも、オプ・センターのポール・フッド長官は、これまで延ばし延ばしに
してきた家族サービスのために、久しぶりに数日の休暇を とろうとしていた
のですが。

長官不在の間は、すべて自分に任されると思っていたロジャーズ副長官は、
「休暇中、なにかあったらすぐに報告するように」
とフッド長官に言われて、不満も露わに、
「なぜ? 私でもちゃんと処理できる!」
などと口答えをしています(笑)


フッド長官は、長官就任のときに、いかなるときも逃げずに自分が責任をとる
のだと心に決めており、なので知らぬ間にコトを進められてしまった結果、
自分がちゃんと説明のできない事態になったりすることのないように して
おきたいのですね。

ロジャーズ副長官も それはわかっているし、長官の人柄を尊敬して信用して
はいるものの、不満は隠せずにいます。


フッド長官も ロジャーズの気持ちは理解しているし、彼を評価もしているので、
任せることは任せて、部下たちの前で副長官が面目を失うことの無いように
気を遣ったりもしているのですね。


ふだん、そういう小さな軋轢というかゴタゴタはありつつも、今回のような
大きな事件が持ちあがると、このふたりは さっと協力体制に入り、ビジネス
ライクに仕事をこなしていきます。

そういうお互い同士を、深いところでは信頼し合っているのですね


ところが。


相対するロシアの組織、『ロシア作戦センター』 では、責任者であるオルロフ
指揮官
は、フッド長官のような人格者で 周りの信頼も篤いのですが、副指揮官
ロスキーが腹黒い男で、陰でコソコソ動き回って、オルロフ指揮官は難しい
立場に置かれてしまうことになります。

そもそもが、この 『ロシア作戦センター』 というのはロシア内相の肝いりで
立ち上がった組織であり、これこそがクーデターの基地なのですが。

内相は、組織の長にオルロフを置くことによって予算がとりやすくなるし、
組織の信用を得られると思い、企てが明るみになったときにオルロフが仲間
に入らなかったときは、殺してしまえばいいと思っているのですね。


オルロフ指揮官はそんなこととは つゆ知らず、これまでの宇宙飛行士という
天職から遠ざけられ、栄転とは言われながらも、地上に置かれてしまった
うえに ややこしい権力闘争の渦に巻き込まれてしまい、困惑しています。


すぐ下の部下であるロスキー副指揮官は、ことあるごとにオルロフ指揮官を
ないがしろにし、報告義務を怠って、慇懃無礼な態度をとるのですが。

というのも、ロスキーは内相とツーカーというか、クーデター仲間であり、この
企てを成功させるがためだけに、お飾りとしてオルロフ指揮官が任命された
ことも知っており、実質的なセンターの長は自分であるとの自負を持っている
のですね。


そんなことなど知る由もなく、『ロシア作戦センター』 の指揮官に祭り上げられ
てしまったオルロフは、どうやってこの危機をきりぬけるのか。

はたまた、ロシアはどうなるのか。

そして、オプ・センターは、ソ連帝国再建の野望を打ち砕き、テロの魔の手
からアメリカを守ることができるのか。


あとは、読んでのお楽しみですね(^O^)


それと。

この両組織の長は、どちらも人格者であることは一緒なのですが。

妻は、まるで違うタイプ。

フッド長官の妻シャロンは、いかにもアメリカ女性といった感じで、リゾート先
から職場へ戻ろうとする夫をプールの中から睨みつけたり(笑)

片や、オルロフ指揮官の妻のマーシャは聡明な女性で、今回 大抜擢を受けた
夫を心底心配しています。

まあ、アメリカでは何かあっても悪くてクビになるくらいだけど、ロシアじゃ即、
命にかかわりますもんね^^;


そしてこの両雄は、最後にモスクワで会いまみえることとなります。

そのシーンも、穏やかで感動的なものでありました(*^_^*)



最後に。


私は、この作品を読んでオルロフ指揮官に とても好感を抱いたのですが。

そのエピソードをふたつ、紹介したいと思います。


まずは、彼が宇宙飛行士だったときのこと。

乗っていた宇宙船を 宇宙基地にドッキングさせようとしたときにエンジンが
故障し、船と基地はあわや衝突という事態に陥るのですが。


基地の管制官は、ただちに予備ロケットを噴射して地球へ戻るように、と
命令したのですが。

オルロフは そうはせず、短い噴射で基地との間に じゅうぶんな距離をとった
あと、おもむろにヘッドセットをはずし、仮眠し始めたのですね。

乗組員たちは もちろん、みなびっくりして胆をつぶしたのですが。


きっかり15分仮眠したのちに、オルロフは予備ロケットを使って、ドッキング
を成功させて、ミッションチームを不面目から救うのですね。

その後、ロシアの宇宙飛行士訓練に “パワー仮眠” が取り入れられるように
なったのだそう。


オルロフは、不眠不休で動き回るロスキーのような働き方は自分にはできない
ことをよく自覚していて、心配事が山のようにあっても、必ず定期的に15分の
仮眠をとるようにしています。

目の前の問題から逃げるために眠るのではなく、これらを解決するために
眠るのだ、と自分に言い聞かせ、できることから片付けていくのですね。


あと、もうひとつ。


妻のマーシャ手製のサンドイッチを、ひとり作戦センター内部で食べる場面
があるのですが。

ふと、かすかに妻がふだん使っている香水の香りがし、そのときに彼は
微笑ましく思って、その頬がわずかに緩んだ、というシーンが印象的であり
ました


ウルサイ夫なら、
「食い物に香水の匂いなんか付けるな!」
くらい言いそうなものですが(笑)

「あ、マーシャの匂いだ」
と思った瞬間、微笑んでいるオルロフ指揮官。

新婚なら それもわかりますが、この夫婦には、23歳の息子も いるのですね。

いやあ、素敵な旦那さまです


そんで、蛇足ですが。


その息子のニキータは、過去にちょっとした問題を起こして父親とは ぎくしゃく
した関係のうえ、今現在はスペツナズという組織に配置されているのですが。

スペツナズといえば、別のスパイ小説では殺人組織などとも 呼ばれており
ました^^;


そんでまた、そのスペツナズのリーダーというのが、なんとロスキーなので
ありますね

そう。

オルロフ指揮官は、ロスキーに息子の首根っこまで押さえられています(~_~;)


この、考えうるかぎり最悪の状態で、オルロフは落ち着いて できるだけのこと
を真っ直ぐに やっていきます。

じっくり考えるかと思えば、必要とあらば電光石火の決断もし、ロスキーの様子
をじっと観察しているかと思えば、パッと鋭い効果的な反撃をしたり。


いやはや。

オルロフ指揮官、フッド長官、ロジャーズ副長官。

どの人も、惚れ惚れするほどの素敵なひとたちでありました(*^_^*)


命を懸けてもいいとまで思えるほどの仕事を持っているということは、とても
幸せなことですね。

その責任たるや、たいへんなものではあるけれど。。。



長くなりましたが。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(*^_^*)



ソ連帝国再建 (新潮文庫)
新潮社
トム クランシー

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ソ連帝国再建 (新潮文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル






ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 39

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)

この記事へのコメント

2016年07月30日 00:05
昔は、恐ろしい組織が
>ロシアの選手たちの検尿の検体をすり替えた
時代なのかな

>妻は、まるで違うタイプ
それは、当たり前とは思うけど面白いわね
心配性の奥様でも、サンドイッチを作る時は
最近、カタカナの名前が頭に入りにくくなってきた
キーブー
2016年07月30日 16:35
もうヘトヘトさん、こんにちは
あのKGBの後継組織が、尿サンプルのすり替えをやってたと聞いて驚きました。
エージェントたちも、「なんで俺らがこんなことを やらなきゃならないんだ」って思ったりしたのかなあ^^;
フッド長官もオルロフ指揮官も、組織の頂点に立つスゴイ人なのですが。
妻にとっては、ただの夫ですもんね(笑)
とくにシャロンはそんな感じで、そのギャップが面白かったです
カタカナの名前、私も最近はちょっとアヤシクなってきました^^;
なので、巻頭の人物紹介ページを数回、見なおしてます(笑)
2016年07月31日 11:26
♪ こんにちわ
まず・・・文面:話ながすぎ~(笑)
でも全部読んだけどne・・・
POWER睡眠は感動しました~
すでにbokuもおこなっていますからです☆
でも職場の仲間には理解者ナシ!
これを読んでもらいたいものですne◎
それと都知事選・・・
ズズーッとコーヒーすすりたくなるけど(笑)
誰が当選しようが no2が大切なんだと
bokuも思っているわけです(笑)
TOPは決定権だけでも人としての人がイイ◎
そんな思いがこの記事にリンクしましたです☆
キーブー
2016年07月31日 21:44
アメネコさん、こんばんは
はい、ちょっとだけ長すぎましたね~(笑)
短くしようとも思ったのだけど・・・どのエピソードも省きたくなかったし、まあいっかと思い、そのままアップしました(^O^)
アメネコさんは全文、読んで下さったのですね。ありがとうございます。嬉しいです
15分睡眠は、すごく効果ありますよね。私も体験済みです。
昼食後にコーヒーを淹れて、少し飲んで15分睡眠をとり、目覚めたあとで残りを飲むと、頭もすっきり! 驚くくらいの効果でした。
まあ、そうですよね。都知事なんて誰がなっても、よっぽどのことをしない限りは安泰で、下の人たちが ちゃんとやってくれますもんね。
小池さんがいい、って思ったわけでもないけれど、他の候補者・・・うーん・・やっぱ小池さんで いいんじゃない?って感じでした。って、私、都民じゃないけど(笑)
ひまわり
2016年08月01日 00:43
トム・クランシーの中では「今そこにある危機」
が面白かったです。
映画化されたけどやっぱり面白かった!
息もつかせぬ展開の速さがいいですよね。
2016年08月01日 09:52
私 命懸けることもなく ここまで同じシゴトヤッテイル これまた ある意味 賞賛の世界 庶民の典型のひとり そう思っております はい


キーブー
2016年08月01日 23:03
ひまわりさん、こんばんは
「今そこにある危機」も、図書館の棚にありました。私は未読なので、ぜひ読んでみたいと思います
映画化もされてますか。あとでググってみようっと♪
はい。息もつかせぬ展開で、一気に読んでしまいました。
ロシア側がスペツナズを出してきたように、オプセンターも実行組織をモスクワに潜入させるのですが、その対決ぶりも面白かったです。
キーブー
2016年08月01日 23:07
seiziさん、こんばんは
ずっと同じお仕事をされているって、すごいことだと思います
暑い日も寒い日も、体調の悪い日も出勤されているのだから、ある意味命がけといえるかも。
称賛に値すると、私も思います(*^_^*)

この記事へのトラックバック