独裁者の子どもたち。




10月も なかばを過ぎたというのに、今日の関西地方は まるで夏に逆戻り
したかのような暑さ

日なたにいると 日差しが じりじりと射してきて、痛いくらいでした


もう あと2カ月余りで年の暮れだというのに、いったい どうなっちゃってるん
でしょうかね(~_~;)



そんな異常気象の日々でも、読書のアンテナはしっかり張っておりますよ

またまた、図書館で面白そうな本を見つけました♪


ジャン=クリストフ・ブリザール クロード・ケテル著  『独裁者の子どもたち』


よくも悪くも、歴史に名を残すことになった独裁者たちの子どもに 焦点を
あてた この本。

まあ、独裁者といわれるからには、あまり よい評判は聞かなかったりもする
のでありますが(笑)


そうは言っても、人間、外の顔と 内の顔は違うもの。

外では独裁者と呼ばれ恐れられるような人物であっても、家に帰れば
よき夫であり父である、なんて場合もあるのかなと思っていたのですが。

まあ なかなか、そんな おとぎ話のようには いかないみたいですね^^;


たとえば、この人。

スターリンの場合ですが。


「スターリンの愛娘」 というタイトルが付けられておりました。


スヴェトラーナはスターリンの三人の子どものうちの末っ子で、ひとり娘。

なので、父・スターリンからは とても かわいがられていたんだとか。

スターリンよりかなり年下の母は、スヴェトラーナのすぐ上の兄の方を溺愛
していたようですね。


「私に幾分ユーモアのセンスが残っているのは ばあやのお蔭です。
正直、両親がユーモアに あふれていたとは言えませんし、救われました。
ばあやがいたから私は幸せでしたし、ばあやは私に愛情を いっぱい注いで
くれました」


そう述懐するスヴェトラーナには、ばあやから受けたような 心からの素朴な
愛を母親から受けた記憶はないのだとか。

そして、母親は 彼女が6歳のときに 突然 拳銃自殺するのですね。


優しい父親であったスターリンも、夫としては いろいろ問題があったのかも
しれませんね。


スターリンの死後から わずか1ヵ月で、スヴェトラーナのすぐ上の兄が逮捕
されるのですが。

その逮捕劇を指揮したのは、彼女が幼いころから心を許して“○○おじさん”
と呼んで親しんでいた父の側近だったのですね。


生き延びるため、スヴェトラーナは1967年にアメリカ大使館に駆け込み、
亡命するのですが。

着の身 着のままで、ソ連に残してきた子どもたちの写真すら 持っていなかった
彼女が 子どもたちと再会できたのは、亡命してから17年後の1984年に
なってからだったのですね。


そんな彼女は、亡命後 アメリカ人の建築家と 3度目の結婚をして 娘ひとりを
得たのですが、すぐに破局しています。


彼女は最後の夫の苗字を離婚後も名乗り続け、ファーストネームもラナに
変え、ラナ・ピーターズになり、この名前で生涯を終えることになるのですが。

財産もなく、歴史の舞台からも消え、ソ連で生んだ子どもたち、ヨシフとカーチャ
のふたりにも顧みられず、スターリンの娘は2011年にウィスコンシン州の
奥地の老人ホームで 85歳で亡くなったのですね。


幼いころは 蝶よ、花よと育てられたスヴェトラーナだったのに。

父・スターリン亡きあとは、苦労の連続だったのですね。

それにしても、2011年なんて、つい こないだのことなのに。

彼女の死は、ほとんど報道されませんでしたよね。。。



あと、共産圏の独裁者の娘を、もうひとり。

「チャウシェスクという名の重み」 というタイトルで紹介されているゾヤ・
チャウシェスク
ですが。


ゾヤは はっとするほど綺麗な ブルネットの娘だったとか

父親を尊敬していたけれど、自分の選択に いちいち口を入れるわがままな
母親・エレナとは対立していたようで、身近な人は、
「エレナ・チャウシェスクは娘の恋愛を ことごとくぶち壊した」
とも言っています。

セクリターテと呼ばれる秘密警察を、子どもたち ひとりひとりに付け、監視
させたのも母親だったとか。


このチャウシェスク夫妻が銃殺刑に処せられた映像は、私もずっと前に
テレビで見ましたが。

いくらクーデターとはいえ、政治に関係ない妻まで殺すなんて、と衝撃を
受けたのを覚えております。


でも、子どもたちの話だけでも、エレナ・チャウシェスクが なかなかの やり手
で きつい女性であることは想像がつきますよね。

やっぱり、夫とともに 政治の世界の奥深く かかわっていたのかな、とも
思ったり。


・・・ま、それはそれとして、話を娘・ゾヤに戻しますと。


父が失脚して すぐに投獄され、なんと1年近くを 牢獄で過ごすことになった
彼女。

その後、身の潔白が裁判で証明され、解放されています。

そして、2006年に57歳でガンで死亡。

そんな彼女ですが、夫・ミルチャとは 生涯寄りそって暮らしたのだとか。


父の保護が無くなってから受難することになったのは スヴェトラーナ・スター
リンと同じですが、ゾヤは夫に恵まれていた分、晩年は幸福だったかも。



さて。

娘ばかりが続いたので、最後は息子で。


「ウダイとクサイ・フセイン、父親そっくりの怪物」 とタイトルにある、
フセインのふたりの息子を紹介したいと思います。


似たもの親子だったようで、“この親にしてこの子あり” なんて書かれて
おりましたが。

長男のウダイ・フセインは、大学を出て博士号を取得していますが、それは
強権で もぎとった博士号だといわれています。

数えきれぬほどの殺人を犯し、何百台ものスポーツカーを所持しているとも
いわれていましたが。


2003年、アメリカ軍が バグダッドを制圧したとき、ポルシェ、メルセデス、
マセラティ、ロールスロイスなど5000台近い高級車を持っていたことが
判明したのだそう


アメリカ軍兵士たちは あっけにとられながら大統領官邸群の一隅にある
ウダイの屋敷を調べたのですが。

家、倉庫、体育館、プール、ワインカーヴだけでなく、女性を集めたハーレム
まであったのだとか


身近な人たちには、「あんな残酷な人間に会ったことがない」 「化け物だ」
「サイコパスだ」 などと言われていたようで、外国使節も同席する外交関係の
レセプションの最中に、父の料理人を撲殺するようなことまで仕出かして
いたのだそう


父・フセインは、早々にこの長男を見限って、まだ まともな次男クサイ
跡継ぎにと考えていたようですが。

その間もなく、アメリカに潰されてしまったのですね。


考えてみれば、アメリカが介入することなく、そのままフセイン家の支配が
続いていたとすると、これもまた恐ろしいことでありますね。

パーティの席での暴力沙汰や殺人などが常態化していたなど・・・現代のこと
とも思えないというか、信じられないですが(~_~;)


現代のことだとは信じられない、といえば、シリア情勢が頭に浮かびますが。


「バッシャール・アル=アサド 藍より青し」 というタイトルで、シリアの現在
の独裁者アサドのことも紹介されておりました。

彼は、父親から権力を譲り受けたので、独裁者の子どもでもあったわけですが。


子ども時代はコンプレックスが強い おとなしい性格で、自国の暴力的な雰囲気
に馴染めず、イギリスで学問をおさめ、ロンドンで眼科医をしていたのだそう。


跡継ぎと目されていた 3つ上の兄は、そんな彼とは正反対の性格で、スポー
ツマンで外交的、軍人でスカイダイバー、という派手な人物で イケメンでも
あったのだとか。

この兄がスポーツカーの運転を誤り、あっけなく事故死してしまったことで、
アサドの人生は大きく変わってしまうのでありますね。


穏やかな眼科医だったはずのアサドは、いったい今、どんな気持ちで自国民
が大勢虐殺されるのを見ているのか。。。



この本では、ほかにも毛沢東の娘のことや、北朝鮮の金氏王朝の権力闘争の
なかで 命の危険に さらされつつも必死に生き残った金正日 (正恩の父) の
ことなどが紹介されています。

これらを読む限りでは、幸福な人生を送った子どもというのは、ほぼいない
ようですね(~_~;)


独裁者というからには敵も多かったはずで、本人が死ぬか失脚するかすれば、
そりゃ家族も無事では いられないですよね。

平凡な日本人に生まれてきたことを、つくづく ありがたいと思ったことであり
ました^^;



独裁者の子どもたち: スターリン、毛沢東からムバーラクまで
原書房
ジャン=クリストフ ブリザール

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この記事へのコメント

2016年10月19日 17:09
人生って 本当に「人 それぞれ」ですよね。 その中で 自分が「選ばれた人生」は さて どうだったのでしょうか? で…私の人生ですか… これまでは「つまらない 人生」でしたね!
これからも 「つまらないまま」だと おもいますよ!(何も「アクション」を 起こさなければ」の話ですけど?)
ただ 「独裁者の息子」として 「いい暮らし」を していたとしたら…今の生活は 「やってられない」でしょうね! (笑)
2016年10月19日 17:10
戦国時代の日本も。。。
血は水よりも濃いとは言うが
今の政治家の二世・三世・四世まで
いつか、本に出るかな
今オリンピックで口出ししている○元総理のバカ息子も
この親にしてこの子あり
親の影響を受けて、苦労もしないで幸せな人生
その逆もあるわね
キーブー
2016年10月19日 22:45
まだこもよさん、こんばんは
「選ばれた人生」 というのも いろいろですよね。
自分の才能で そうならいいのだけど、親が有名人とか、この本みたいに独裁者だとか(笑)、あるいは特別な家柄(天皇家とかMAXですよね 笑)に生まれるとか、否応なく選ばれた感じになるのは、つらいものがあるかも^^;
親のお蔭なのに、それを まるで自分の力のように思って暮らしていると、親が没落してその庇護を得られなくなってからが地獄でしょうね。。。
キーブー
2016年10月19日 22:52
もうヘトヘトさん、こんばんは
小泉家の本など読んだことがありますが、あの家も なかなかですよね。兄弟のお母さんは、身重の体で離婚したとのこと。いろんな事情があったんでしょうね(~_~;)
ああ・・あの失言癖のある顔の大きい元総理ですよね(笑)
息子さん、早逝されてましたね。
子どもの人生に影響力を及ぼすほどの親が 中途半端に早く死んじゃったり、あまつさえ失脚したりすると、残された子どもは 生きていく すべがないですよね。。。
2016年10月19日 23:12
♪ こんばんわ
はい 所詮人はひとりの世界ですし・・・
環境が変わるとか 自らが成長するとか
相手が退化するとか 家族が増えるとかで
人間関係は大きく変わる・・・ (笑)
自分の理想とする人間関係とか
日々の暮らしの着地点とかって・・・
自分ひとりであるなら コントロールも
できる確率は上がりますが
たとえ仲の良い者同士であっても
人と接して生きれば理想には届かず
その流れに逆らえば孤独にもなります(笑)
bokuは自立して家族関係がよくなりました
それは干渉がなくなり
お互いの心配に変わったからです(笑)
家族であっても多少の利害関係はある!
家族の中に新しい人が入れば
そこで歯車は狂い始める・・・
人は離れて暮らすことで愛を続投できる!
頭の良い人間世界:人間同士には
無償の愛は絶対に存在しません・・・
ちょっと話それた~(笑)☆
キーブー
2016年10月20日 23:19
アメネコさん、こんばんは
そう、家族といえども、違う人格を持った人間ですからね。血が繋がっているとはいえ、すべて わかりあえるわけではないし・・ってか、血が繋がってるぶん、また話が ややこしくなったりもするわけですね(笑)

>無償の愛は 絶対に存在しません・・・

うーん。少し寂しい気もするけど・・・まあ そうかもしれませんね。子を思う親の愛も、結局は自分の子だから かわいいということで、突き詰めれば 自分が かわいいということなのかも^^;
何にせよ、永遠に変わらないものなど無いですもんね。
居心地のいい人間関係も、いつまでも そのままということはありえないわけだし。ちょっとしたことで、大きく変わってしまうこともありますもんね。
ひまわり
2016年10月21日 10:09
健康記事へのレスありがとうございました。
薬は徐々に効いてくるんですね。
キーブーさんの話を聞いて気が楽に
なりました^^
ストレスも発散しなくちゃなりませんね。

本の記事を読んで思いました。
因果応報ってあるんだなあって。

うちも結構波瀾万丈なんですよ~


キーブー
2016年10月22日 00:48
ひまわりさん、こんばんは
気が楽になりましたか。それは よかったです(*^_^*)
薬は、即効というわけには いきませんが、それでも、日一日と良くなっていく感じはあります。もし そうでないなら、めまいの薬も いろいろあって 合う合わないがあるらしいので、一度お医者さんに相談されてもいいかと思います。
そう、ストレスが 何より良くないんだそうですよ。
とはいえ、若い頃のように、そう毎日楽しいことばかりも無いですもんね(笑)
だーれも褒めてなんぞくれないし・・・自分で自分を なだめすかして やっていくしかないんでしょうね^^;

あら!ひまわりさんも波瀾万丈ですか。
私も、こぶた2号に、昔、「バラ色の珍生」だっけ、出演してもいいくらいだよね、って言われたことがあります(笑)
ひまわりさんの波乱万丈。ぜひ聞かせていただきたいなあ
2016年10月22日 10:40
全て読ませてもらった後、キーブーさんの
〆の言葉
「平凡な日本人に生まれてきたことを・・・」
に、んだんだって私も思いました。
独裁者の子であるメリットもありますが、
それ以上にリスクを抱えてたんですね。
あまり見えてこない家族関係も、もう昼ドラ
みたいにドロドロしてる部分もあるし。
権力やお金が無くても、野球を観て騒いで、
バカの1つ覚えみたいに例のポーズばかり
している方が幸せなのかも知れませんね。
今の生活が幸せなんだと思おう(^'^)
キーブー
2016年10月22日 17:42
りーにんさん、こんばんは
「平凡な日本人」 のうえに、現代の、って付けなければなりませんね。第二次大戦下の日本人だったら、大変な思いを しなければならなかったところです^^;
そう、家族関係もドロドロしてて・・・毛沢東など、いろんな女性に子どもを生ませているので、その きょうだい間の軋轢も大変そうだったし。彼は、末っ子の女の子を 「私の大きなお人形」 と呼んで かわいがったそうですが、上の子たちは ほとんど捨てられるような形で里子に出された子もいたり。なんだかなあ、ですよね(~_~;)

はい。野球やサッカーを観て一喜一憂したり、キンモクセイの香る道をプラプラと散歩したり・・・贅沢は できないし 人に ちやほやされたりも無いけれど、今で じゅうぶん幸せかなあ、って私も思ったことでありました。

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