生きるとは、死ぬことと見つけたり(笑)



数日前から、キンモクセイの花が咲いていますね

この香りをかぐと なんだかとても懐かしい気持ちになります。


公園に咲いていたキンモクセイの花を、そっとハンカチに包んで
持ち帰ったこと。

鬼ごっこでもしていたのか、息を切らせて公園を走り回っていたとき、
すべり台の下を駆け抜けた瞬間に ひときわ強く香っていたことなど。

子どもの頃の風景が ふとよみがえってきて、豊かな気持ちになるというか、
自然と顔がほころんできます(*^_^*)


今日も自転車で走りながら、胸いっぱいにキンモクセイの香りを
吸いこんでおりました

腰痛も だいぶ良くなったとはいえ、長く歩くとまだ腰が張った感じに
なるので、自転車がちょうどいいんですよね。


そう・・子どもの頃は、こんなふうに体のあちこちが痛いとか 長く
歩けないなんてことは一切なくて、体の内側からいつも無尽蔵に
元気が湧いているような感じだったなあ。


ま・・みんな多かれ少なかれ、年を重ねると同じようなことを思うん
だろうな(笑)



さて。

今回 紹介するこの本は、少し前、腰痛がピークだったつらい時期に
読んだものです(笑)


日野原重明 著 「生きていくあなたへ 105歳 どうしても遺したかった言葉」


日野原重明さんといえば知らない人はいませんよね。

聖路加国際病院の名誉院長で、2017年に亡くなるまで たくさんの本を
執筆されたことでも有名です。


遺作となったこの本ですが、さすがに自身で執筆するだけの体力はなくて、
インタビューに答えたものをまとめた形式になっているのですが。

たくさん投げかけられた質問のなかで、一番最初の質問というのがこれ。

『105歳になられた日野原先生、死ぬのはこわくないのですか?』


いやあ、ストレートですね。ちょっとびっくりしましたが^^;

その答えとして、真っ先に、こう書かれておりました。


恐ろしい・・・。あなたにそう聞かれるだけで怖ろしい。


そりゃそうですよね^^;

でも、なんと正直な答えなんでしょうね。まっすぐというか、自分を
飾ろうとか ごまかそうとかいう余分な気持ちが一切ないところに、
私は胸を打たれました。


僕は、そう遠くない未来に自分が死ぬという事実を、とても恐ろしい
ことだと感じています。あなたに聞かれただけでも足がすくむような
思いがします。僕は医者ですから、自分の身体が病によって弱っている
こと、その時が近づいてきている現実も感じています。

中略

もしあなたが、僕と同じように、死をこわいと思っているとすれば、
それはごくごく自然な感情です。死を前に取り乱すことは恥ずかしい
ことでもなんでもありません。


率直で、なおかつ優しいお答えですよね(*^_^*)



もうひとつ、印象的な答えがあったのですが。

それは、この質問に対する答え。

『生まれ変わって生きるとは、どういうことですか?』


本当の意味で「生まれ変わる」ということは、何ももう一度生まれて
くるということではないのです。僕たちは今の人生を生きながらにして、
生まれ変わることができるのです。

生まれ変わるためには、一度死ななくてはならない。

でもそれは、肉体が死ぬということではないのです。

そのことを僕が強く実感した瞬間、つまり僕が生まれ変わった瞬間は、
よど号ハイジャック事件から解放され再び地面を踏みしめたときの
ことです。


日野原さんは、過去によど号ハイジャック事件に遭遇し、4日間もの
あいだ人質となった経験をお持ちなのですが。

つらく苦しい、不安な時間を経て 無事解放されたそのときに、
「これからの命は与えられたもの。これからは自分のためではなく、
人のためにこの命を捧げよう」
強く決心されたのだそうです。



これを読んだときに、ふと思い出したことがありました。

どこで読んだのかは忘れてしまったのですが。

人は死ぬたびに強くなる、と書かれていたんですよね。


これも、何もほんとうに死んでしまうということではなくて、
ものすごくショックなことや つらいこと、挫折を経験したとき、
心は一度死ぬのだ、というもの。

そこからなんとか抜け出したとき、今までとは違う境地に立っている
自分に気づくのだ、と書かれてあったと記憶しています。


そしてなおかつ、死に対する やみくもな恐怖が薄れてくるというか、
死を自然に許容する気持ちになるのだ、とあったのが印象的だったん
ですよね。


誰でも、若くて楽しい日々を過ごしているときに死ななきゃならない
なんてイヤですよね。

それと、生まれてこのかた挫折というものを経験したことがなくて、ずっと
恵まれた人生を歩んできたような人も、きっと死ぬなんてとんでもないことで、
歳をとっても、どんな手段ででも長生きがしたい、って思うんだろうなあ。


不老長寿の薬を探し求めた秦の始皇帝も、思いのままの人生を手放したく
なかったんだろうし(笑)


ま、そう考えると、私のような苦難続きの人生というのも 結局は
そう悪くはないのかもしれないな、なんて(笑)

そんなふうに考えるあたり、私の楽観性というか、おめでたい性格である
のがわかりますね(笑)



閑話休題。

例によって、話が少しズレましたね^^;


「この本は、読んでくださる一人一人、私とあなたとの対話の一冊です」と
書かれていましたが。

ほんとうに そのとおりで、まるで日野原先生と自分とが1対1でお話しして
いるかのような、そんな気持ちになりました(*^_^*)


巻末には、最後のインタビューが載せられておりましたが。

編集者の言葉として、「混濁する意識のなかでお話しされたような感じだった
ので、文章としては決して整ったものではないけれど、しかし、まるで一編の
詩のようなその言葉を、あえてほとんど手を加えずにここに記した」とあり
ました。


その最後の言葉。


胸を打つ、などという表現では言いあらわせないほどの衝撃を受け、
感動をおぼえたのですが。

長い文章なので、あえて ここには載せずにおきます。

興味のある方は、ぜひ読んでみて下さいね。


この本は図書館で借りたのですが、文庫になったら買い直して、また
読み返してみようと思います。






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この記事へのコメント

2019年10月21日 23:44
こんばんは♪
金木犀の香は、トイレの芳香剤を連想してしまう。。。
お医者様ならではの素直なお話。
>人は死ぬたびに強くなる
分かる気がする。
ピラミットや兵馬俑など、死んでも人間の欲望は
悟れないものよね。
└|∵|┐高忠┌|∵|┘
2019年10月22日 16:14
たった今 ご紹介の一冊を
Amazonアウトレットで ポチっと
σ(゚ー^*) やらかしてみました。
アウトレットって 中古じゃないけれど
倉庫内で傷ついたとか のはずだけど
本は・・・どうなっているのか?
興味津々 \(^j^)
2019年10月22日 22:10
キンモクセイの匂いをかくと、堀内孝雄さんの
「君のひとみは10000ボルト」を思い出すんです。
歌詞の中にありましたよね。
確か、高校生の頃でした。
昔は芳香剤の代表選手でしたが、今は殆どないらしいですね。

死ぬって誰もが怖い事ですよね。
どうなってしまうのか考えると、夜も寝られないと
昔の漫才師みたいな事を言う(;^_^A

こういう本、私には読みやすいかも。
なかなか行かない図書館で、探してみたいと思います。
キーブー
2019年10月24日 16:37
もうヘトヘトさん、こんにちは。
すっかりトイレの香りとして定着してしまいました
もんね(~_~;)
でもやっぱり、この時期になると なんだか心が浮き
立つ私です(笑)

死んだ身に、豪華な棺桶や たくさんの兵隊の人形
なんかあったって何になるのかと思うけれど。
まあ、時代の価値観だったりもするんでしょうね。

キーブー
2019年10月24日 16:39
└|∵|┐高忠┌|∵|┘さん、こんにちは。
Amazonアウトレットなんてあるんですね。びっくり。
私はネットで買いものをしないので、まったく知らな
かったです。

巻末の、詩のような言葉がとても感動的でした。
早く文庫にならないかなあ。

キーブー
2019年10月24日 16:43
りーにんさん
「君のひとみは10000ボルト」、懐かしいなあ。
地上に降りた最後の天使、ですね(^O^)

死は、誰にとっても未知で怖ろしいものですよね。
私もこわいけれど、でもそれは死ぬ間際の苦痛に
対する恐怖かなあ。
むしろ死んだらどうなるのか、というのはけっこう
興味深く感じたりしてます。
無なら無で、問題なくていいけれど。
問題は、その後の続きがあった場合ですよね(笑)

2019年10月29日 19:00
日野原先生は素敵な方でしたよね その日野原先生でも、105歳になっても死ぬのは怖かったのですか。ちょっとびっくりでした。
私は敗血症で苦しい1週間を過ごしたとき、本当に死んだ方が楽だと思いました。遺書も書き、それでもこれで母に会えると思うと恐怖は全くなかったです。あの時から人間いつかはおさらばするのだからと、妙に死というものにこだわりを感じなくなっています。自分でも不思議です。
キーブー
2019年10月31日 17:00
サヤ侍さん、こんにちは。
入れたはずのお返事が消えてしまっているので、再度
入れさせていただきます。
ひょっとしたら重複するかな?^^;

敗血症ですか。それは苦しかったでしょうね。
死んだ方が楽だと思うくらいの苦痛。私が怖ろし
いのは、死そのものよりも まさしくそっちの方
なんですよね。
遺書まで書かれましたか。
それくらいの体験をすると、やっぱりその後の人生観
はすごく変わったでしょうね。
ある意味、貴重な体験をされましたね。