暑い中、冷たい氷の世界の恐怖はいかが?(笑)



あちこちでゲリラ豪雨が猛威を振るうなか、ムシムシと暑い日が続いてますね


今日も今日とてあまりの暑さに、ちょっとぜいたくかなあと思いつつカフェに
避難したものの・・・そこはまたキンキンに冷えた極寒の世界

あまりの寒さにしまいには頭痛までし始めたのですが、せっかく入ったのだ
からとしばらくは辛抱していたものの。

ついに音を上げて、震えながらも頑張ってアイスコーヒーだけは飲みほし、
早々に退散したのでありました(T_T)


さて、そんなふうに身の置き所のないかわいそうな私が読み終えた本がこれ。

ディーン・クーンツ 著  「アイスバウンド」



あらすじとしては。

近未来の世界では、慢性的な水不足による農作物の不作が原因で20万人
を越える死者が出ています。

そんななか、科学者たちは北極の氷山を切り崩して水不足に充てようと計画
するのですね。

そんな壮大な計画のもと出発した遠征隊に、海底火山の爆発による地震、
大嵐などの自然の猛威が襲いかかります。

さらには、氷を切り崩すためのダイナマイト50発を仕掛けた氷山が、隊員8人
を乗せたまま漂流を始めるのですね。

しかも、あろうことか、救助を待つ隊の中では殺人未遂事件まで発生し・・・。




とにかく、アクシデントに次ぐアクシデント。

ひとつ窮地を乗り越えたらはい、次!って具合で、この遠征隊のリーダーで
あるハリー・カーペンター博士がほんとうに気の毒になりました(笑)

それでも、彼は絶望や苛立ちをおもてに出さず、気力を振り絞って対処して
いくのですね。


この遠征隊は、社会的信用、経験などすべての面で一流どころの科学者たち
の集まりなのですが、ひとりだけ毛色の違う、ブライアン・ドウアティという
青年がいます。

彼の一族はアメリカの英雄的一族で、大統領経験者や政治家などを多数輩出
し、また、在職中に凶弾に倒れた者も多いということで有名なのですね。

いわゆるケネディ一族みたいな感じでしょうか。

ブライアンは世襲の職業として政治家になるべく生まれてはいるのだけれど、
どうしても気が進まず、あちこちで探検隊などに参加しては命知らずな冒険を
したりしていて、今回もこの隊に同行して詳細を本に書こうとしているのですが。

その彼が、後ろから殴られ、殺されかけるのですね。

まわりには隊員たちもいたのですが、みな生き残るための作業をしていたし、
辺りは大嵐でホワイトアウト状態だったため、目撃者もおらず、ブライアン本人
にも犯人が分からない状態なのですね。

ほかの隊員たちはブライアンが転んで頭を打ったとしか思っていないのですが、
彼はリーダーのハリーとその妻リタだけに事の次第を打ち明け、ハリーも信用
できるひとりの隊員だけに仔細を打ち明けて協力を要請した意外ほかの隊員
には秘密にして基地と連絡を取り、個人のロッカーを調べてもらって、犯人に
つながる手掛かりを探してもらうのですが。

じっさいは、それどころじゃないんですよね(>_<)


だって、氷山のすぐそばにいた牽引船も、嵐のために隊員の救助を断念して
撤退してしまったし、数時間後には足もとで50発のダイナマイトが爆発するし
で、どう考えても助かる見込みのないところを、救助を信じてとりあえずすべて
は無理としても、数発だけでも爆弾処理をしておこう、などという涙が出るよう
なポジティブな考えで、立っているのもやっとの嵐の中を必死に作業している
状態だというのに。

そもそもその作業をハリーが提案したときだって、ある隊員は、この嵐の中で
すべての爆弾を処理するなんて無理、などという当たり前のことしか言わず、
またある隊員は、、嵐が数日続く見込みである以上、仮にすべての爆弾が
処理できたとしても救助が来るまで生き延びるのは不可能だ、なんてわかり
切った悲観的なことを言うし(~_~;)


私がハリーならもう暴れてますね、これは。


わーかっとるっちゅーねん!

それでも座って死ぬのを待つよりは少しでも益になることを
しようっちゅーとるんやないか!



しかも、悲観論を披露して仲間の意気をくじいているフランツという男は、妻の
リタの元カレなんですよね(~_~;)

もちろんハリーもリタももう何のこだわりも持っていないし、この任務にはうって
つけの人物と見込んでハリーがじかに交渉して連れてはきたのだけど。

フランツも、ちゃんと仕事はするし、変な言動をとるわけでもないのだけれど、
周りの目には、夜ひとりで寝袋の中で傷ついた心をなだめている、といった
ふうに映るような雰囲気を醸し出しているという困ったヒトなのですね(~_~;)


そんなこんなをなだめながらこの危機的状況を乗り越えようというか、座して
死ぬよりは努力しようと奮闘しているなかで、今度は殺人者が混じっていた
という、ダメ押し(笑)



そんな絶望的状況のなか、ハリーと基地の無線のやり取りを傍受したロシア
の潜水艦が、思いがけず救助の申し出をしてくるんですよね。

この潜水艦の艦長も幼いひとり息子を亡くしたばかりで、モスクワにこの遠征
隊の救助の許可を申請する際にも、無益なセンチメンタリズムに自分は侵され
ているのではないか、などと自問するような理性的な人なのですが。

どう考えても自分たち以外にこの隊は救えないと思った彼は、ダイナマイト
爆発まで時間がないためモスクワの指示を待たずに救助に向かうのですね。

部下には、偽造した許可文書を渡して、
「もしも軍法会議にかけられる事態になったら、この文書を示して、私に騙され
たことにしろ」
とまで言うのですね。


でも、実際に救助に向かいはしたものの、高くそびえたつ氷山の壁にとりつく
こともかなわず、艦も流氷による被害を受け、沈没の恐れが出てくるし。

救助どころか乗組員たちの命さえ危うくなるという八方ふさがりの状況で、
この男前の艦長は思いもかけない救助作戦を立てるのですが。


さて、それはいかなる作戦なのか。

はたまた、隠れている殺人者はいつ牙をむくのか。


あとは、読んでのお楽しみ

この作品、上下2冊に分けてもいいくらいの充実した内容だったと思います。


艦長が立てた計画通りにハリーを先頭にして進む隊員たちが、もしこの窮地を
脱して生還することができたら、ああもしよう、こうもしようなどとそれぞれの
思いを胸に抱きつつ頑張る姿が印象的でしたね。


それにしても、これ以上ないくらいの窮地だったなあ(笑)


今回は喋る犬も幽霊も出てきませんが、それでもすごく楽しめましたね(*^_^*)




アイスバウンド (文春文庫)
文藝春秋
ディーン クーンツ

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