平安時代は雅でいいですね(*^_^*)




NHKの大河も、また新しく始まりましたね

去年の『平清盛』、とっても面白かったんだけど・・・結局、視聴率は低迷した
ままで、残念でありました(~_~;)


そんな大河に、そろそろとりあげられてもいいなあと私が思っているのが、
藤原道長

この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば

という歌で有名な、平安時代の貴族でありますね。

その藤原道長の、側室にスポットをあてて描かれているのがこの作品です。

鳥越 碧 著  『萌がさね 藤原道長室 明子(めいし) 相聞』



彼の妻といえば、源雅信の娘の倫子(りんし)が有名ですね。

以前、永井路子さんという作家が書かれた『この世をば』という作品では、
道長と倫子が手に手を取って出世街道を駆けのぼっていく様子が描かれて
いて、とても好ましく読んだのですが。


ただ、道長もこの時代の貴公子の例に洩れず、妻は一人だけでは
ありません。

いわゆる“通い所”はたくさんあったでしょうが、倫子と並び称されるほどに
大切にされ、子どもも倫子と同じ数の6人を生んだのが、源高明の娘、
明子(めいし)。


倫子と明子の父はどちらも天皇家の皇子であり、のちに源の名を賜って、
臣籍に下った賜姓皇族なのですね。

ただ、倫子の父は廟堂で今を時めく左大臣であるのに比べ、明子の父は
彼女が幼いときに失脚し、その後許されるも廟堂に返り咲くことなく
亡くなっています。

血筋から言えば同じような高貴の出のふたりですが。

今現在、しっかりした実家があるかないかで、境遇に違いが出てしまったの
ですね。


そのうえ、倫子は道長よりも少し年上のしっかりしたタイプの女性で、子ども
たちへの目配りも効き、夫をサポートする力もあります。

それに比べ明子は、どちらかというとおっとりした女性だったようですね。

それでも、この作品の中では、政界を非情に立ち回る夫に対して、
面と向かって批判する強い面もあったように描かれていますが。

永井路子さんの作品では、自分の子どもたちが倫子所生の子たちよりも
不遇であることを夫に問い詰めようともせず、いつもおっとりしている明子の
様子を見た息子の能信が、
「母上も、もう少し、子らのために気働きをしてくださらぬものか・・・」
と秘かに嘆いたりもしていました。


実際、倫子の生んだ男子が嫡男となり、女子はすべて歴代天皇の后と
なっているのですが。

明子の生んだ男子は、道長の息子としてそれなりの出世はしているものの、
やはり倫子所生の男子よりは1歩も2歩も出遅れている感は否めないの
ですね。

ふたりいる女子に至っては、ひとりは道長との政争に敗れ譲位することに
なった小一条院に嫁がされ、もうひとりは貴族ですらない、武家に嫁がされ
ています。


小一条院は、もうすでにたくさんの女御がそばにおられ、成人した皇子も
おられることから、今さらそんなところへ嫁ぐ意味すら分からないくらいの
縁組なのですが。

しいて言うなら、敗れ去った敵とはいえ上皇であることだし、粗略には
扱いませんよ、という意思表示というか、懐柔策であったのでしょうね。

そんな、捨て駒にされたともとれる婚儀は、読んでいても胸が痛くなる思い
でしたが。

まあ、この時代の女性としては、どうしようもなかったのでしょうね。


平安時代といえば、あの有名な清少納言や紫式部なども出てきて、とても
華やかできらびやかなイメージがありますが。

貴族の女性といえど、実家の浮沈によってはどんな運命が待ち受けている
かわからないし、大変な時代でもありますよね。

だからと言って自分で道を切り開いていくことも許されず、あの夏暑く冬寒い
京都で、身動きに不自由するくらい髪の毛をのばした上に衣を12枚も
重ねて、屋敷の奥深くにひっそりと暮らすしかないし^^;

それでもやっぱり、私はこの時代の雅な雰囲気が大好きなのですけどね。



最後に。

これはかなり後の話になりますが。

道長も倫子も明子も亡くなったあと。

倫子所生の男子たちがだんだん勢いを無くしていくのに比べ、明子の生んだ
能信は低い官位ながらも政局を縦横に生き抜き、後に倫子系から生まれた
影の薄い内親王を庇護する立場に立ち、その内親王が生んだ皇子を皇位
につけるべく奔走するようになります。

これも不思議な、面白い巡り合わせと言うべきでしょうね。


結局、誰が勝って誰が負けたのか。

生きている間は、答えの出ないものなのだなあと思ったことでありました。



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