“指輪”のささやきに耳を貸してはいけませんね。




前回の記事に、映画『ホビット 竜に奪われた王国』の感想を書きましたが。

あのお話は、J・R・R・トールキンによって書かれた『ホビットの冒険』が原作
になっており、長編小説『指輪物語』の前日譚。

その『指輪物語』を映画化した作品である『ロード・オブ・ザ・リング』は、
つとに有名な作品でありますね。


昨日、晩ごはんを作りながら頭の中ではその物語世界をあちこち彷徨って、
かの指輪を巡る悲しいまでに醜い争いのことなどを考えていたのですが。


そのとき ふと、思ったんですよね。

万能細胞をめぐる一連の騒動を起こした人たちの動きって、まるであの指輪
を求める者たちのようだなと。


山中教授がIPS細胞でノーベル賞を受賞されてから、その周辺では同じような
栄光を望む人たちによっていくつか騒ぎが持ち上がり、その中でも今回の
STAP細胞の件などは、国の内外を問わず複数の科学者たちをも巻き込んで
とんでもないことになってしまっておりますが。


あの人たちはたぶん子どもの頃から科学が大好きで得意だったんだろうし、
また、その得意分野で力を発揮できる仕事に就くことができた当初は きっと
喜びに満ちあふれ、人類の発展に寄与したいという純粋な志をお持ちだったと
思うのだけど。

研究の時間が容赦なく区切られ、限られた資金で焦りながら研究している
ところへほかの人が成果を出して脚光を浴びているのを見て、彼らの心の中
の何かが狂ってしまったのか。

その心の隙へ、『栄誉』と言う名の“指輪”が、あの独特の禍々しい小さな声
で語りかけてくるのですね。

いわく。

早く発表しなきゃ誰かに先を越されてしまう。

これまでの努力と苦労をドブに捨てることになってもいいのか。

今ここで未完成部分を適当にとりつくろって発表してしまえば、世紀の発見と
なるだろう、云々。



その声に急き立てられ、あちこちに見える綻びをなんとかごまかして
世に出し、栄誉の指輪を指に嵌めてしまう。


おそろしいことだなあと思いました。

人間って、本当に弱いものなのだなあとも思ったし。

自分が同じ立場に立った場合、同じことをしないと言えるかどうか。


私なら、と考えてみたのですが。

まずは、やらないだろうなと思ったんですよね。

人から見れば敗残者であろうとも、自分の良心にそむくようなことをしたく
ないし・・・・そんなことをして、もしそれがバレなくてもその後の長い人生、
やましさを抱えたまま生きていくことができるか?

きっとそれは無理だし・・・そんなことをしたら心を病んでしまうと思うし。

結論はそう出たのだけど。


でも、でも。

実際に、世界があっと驚くような成果をつかんだと思ったときは、
わからないですよね。

だって、そんな経験したことないのだから。


そうは言っても。

人生、敗けるときはちゃんとそれを受け入れなきゃいけないんだろうなあ。

データを揃え、論文を推敲するうちに先を越されてしまったなら、それは
仕方のないことで、それも実力のうち。

それが悔しいからと言ってデタラメなことをしてしまったら、それまで地道に
積み上げてきたものまで泥にまみれてしまうのに。


・・・などと、素人考えながら、そんなことを思った私です。



それにしても。

道を誤った人に対して、声高に糾弾できる人って、なんと強いのだろう。

もちろん、今後のためにも事実を明るみに出して非を問うべきは非を問い、
責任の所在を明らかにする必要はあるでしょうが。

関係のない人たちまでがマスコミに登場してあれやこれやキツイことを
言っているのを見ていると、心が冷えてくる甘ちゃんは私だけなのかなあ



・・・などと考えつつ、作った晩ごはんがこれ(^^ゞ

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ミート&トマトソースのパスタ(笑)

トマトの水煮缶を一缶使い、生のトマトも入っております


箸休めは、季節感のただようこの一品。

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菜の花のおひたしです


『ロード・オブ・ザ・リング』の物語世界にひたっていたわりに、そのカケラも
ない献立ではありますね^^;





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