まほろ市に、引っ越したい!(^O^)




連日、地獄の釜のフタが開いたような酷暑ですが、皆さま無事でいらっしゃる
でしょうか^^;

・・・などと言ってはみたものの、実はヒト様のことよりも、まずは自分の頭の
ハエを追うことでせいいっぱいのわたくし(笑)


どうやら、腹腔鏡での簡単なものとはいえオペは避けられそうもないので、
今のうち、頑張って朝晩歩いて体力作りに励んでいるところです(泣)



さて。

そんな辛気くさい話よりも。

ずっと読もうと思っていたのに何故か手が出なかった本を、やっと読了
いたしました


三浦しをん著 『まほろ駅前 多田便利軒』


図書館で、お勧め本の棚のところにポンと置かれていたのを見つけ、ちょうど
いいとばかりに借りて帰りました。

読み始めるともう、想像以上の面白さで、なんでもっと早く読まなかったのか
後悔したくらい。

・・・っていうか、これは図書館本ではなくて、新品の文庫本で読むべきだった
なあ

このシリーズ、文庫で買い直そうと思っております。保存版ですね(笑)



あらすじは と言うと。

主人公の多田という男が、生まれ育った まほろ市内で便利屋を開いている
のですが。

この男、妙に屈折していて人を寄せ付けない感じなのですね。

そんな男のところに、ある日ふとしたことで再会した高校時代の同級生が
転がり込むのですが。

行天(ぎょうてん)という珍しい苗字のこの男もやはり変り者で、ふたりは同級生
とはいっても高校時代はほとんどしゃべったことすらなかったのですが。

どうやら行くところがない様子の行天を多田は仕方なく受け入れ、ふたりで
力を合わせて働きはじめます。



このふたり、変り者どうしとはいえ、その性格はまったく違っています。

多田は、行天に比べると常識派といってもいいくらいなもので(あくまで行天
との比較においてですが 笑)、そこそこ話は通じる感じですが(笑)

問題は、行天。

このヒトは、まったくもういったい何がなんだか(笑)、何をどう考えているのか
さっぱりわからないヒトなのですが(爆)

ぶっ飛んでて、その言動がとにかくオモシロイ(^O^)


そして、そんなふたりの会話が、読んでて声を出して笑ってしまうくらいの
面白さなのですね


だからといって、笑えることばかりではなく。

いい年をした男ふたりが、便利屋などという不安定な仕事をしている時点で
すでに背景にいろいろと暗いものがあるのだろうなと想像はつきますが。

これまでの人生で、ふたりは心にたくさん傷を受けてきているのですね。

それが、便利屋をやっていくなかで、顧客やお互いの心のふれあいで、
少しずつ癒されていく様子が、心にしみました。


なかでも、小学生の男の子の塾の送り迎えを依頼されたときのお話が、
とても印象的だったんですよね。

自分にまるで無関心な両親に、寂しさをつのらせた由良というその男の子は、
ふとしたはずみで横道にそれていこうとするのですが、多田と行天は、機転
を利かせて、なんとか由良を救い出すことに成功します。

そして多田は、由良を諭すのですが。

「人生でやり直せることなんかほとんどない。いくら期待しても、おまえの親が、
おまえの思っている形で愛してくれることはないだろう」

多田の言葉を聞いて、力を落とす由良。

そんな由良に、多田はさらにこんな言葉を掛けます。

「だけど、まだだれかを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度
はちゃんと望んだ形で、おまえは新しくだれかに与えることができるんだ。
そのチャンスは残されてる。
生きていれば、いつまでだって。それを、忘れないでくれ」


いやあ、いい言葉ですね(*^_^*)

実は、私も、もうずっとこれと同じことを思って生きてきているのですが(笑)


うちの親も、由良の親とはまたタイプがまるきり違ってはいるものの、自分の
ことだけで手いっぱいという点はまったく同じだったんですよね(笑)

なので、私は高校生の頃くらいからは、多田が言ったようなことをずっと
思って、心に希望を持って生きておりました。

つまり、自分で家庭を持ったら、母がやってくれなくて悲しかったことは絶対
にやるようにしようと。


子どもが生まれたら、手を掛けてかわいがって育てよう。

子どもだけを置いて夜中まで、あるいは一晩中家を空けて、不安な思いを
させたりなんぞ絶対にしないでおこう。

幼稚園に通うようになったら、おいしくてかわいいお弁当を持たせてやろうetc.。


要するに、子ども時代を心から安心して、楽しく過ごせるようにして
やりたかったんですよね。



まあでも結果的には私も離婚して、一時期は子どもを食べさせるだけで必死
だったので、それどころじゃなかったわけで^^;


うちの親も、私の知らないところで、それこそ育ってくる過程でもいろいろと
あったんでしょうね。

それでも、出来る範囲でせいいっぱいのことをしてくれたんだなと、今となって
は思ったりもします。

誰でも、悟りを開いて免許皆伝になったうえで親になってるわけでは
ありませんからね。


親も人間で、心身に悩みや重荷を抱えつつの子育てだったんでしょうし。


などということを、あらためて考えたりもしたのでした。



さて、この作品。

すでに、『まほろ駅前番外地』『まほろ駅前狂想曲』と、続編が出ておりまして。


そのうちの『まほろ駅前番外地』は、次に図書館へ行ったときに折よく見かけた
ので、借りて、これも実は読了しております

初作に出てきた脇役たちがまた出てきて、その人生や生活の深い部分に
スポットがあてられていて、彼らがさらに多田や行天と親しみを増していく
さまが、とても楽しく心温まりました(*^_^*)

小学生の由良を悪の道に引き込もうとしたチンピラのリーダーのという
男でさえ、その以外にも几帳面で律儀な性格がユーモラスに描かれていて、
それもまた面白かったです。


これ、未読の方はぜひ、読んでみて下さいませ。

まほろの世界に、きっと心を奪われることでしょう(^O^)




まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)
文藝春秋
三浦 しをん

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル







"まほろ市に、引っ越したい!(^O^)" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント