この人の脳内は いったいどうなっているんだろう(^◇^)
だいぶ前のことになりますが(^^ゞ
本屋さんをぶらついていたところ、この本を発見

三浦しをん著 『夢のような幸福』
三浦しをんのエッセイは、見つけたら即買いと決めている私(笑)
いつも、文庫になるのを今か今かと待ちかねているのですね

三浦しをんといえば、映画化もされた『舟を編む』や、『風が強く吹いている』、
まほろ駅前シリーズなど数々の有名作品がありますが。
それらの小説はまーったく読んでなくて、私が好きなのは彼女のエッセイ。
このブログでも以前、『弘法大師さえ筆を折る、だそうです(^◇^)』という
記事で取り上げましたが。
いやあ、この人の脳内世界というのは本当に面白いんですよね。
帰りの電車内で、どうにも待ちきれずに買ったばかりの本を取り出して
読み始めたのですが。
危惧していたとおり、最初っから爆笑ポイントだらけで、それでも3ヵ所ほどは
なんとか通過したものの。
その後どうにも笑いが止まらなくなってしまったため、読むのを断念。
帰宅してから思いっきり笑いつつ読んだのでした(^O^)
まず、そのしょっぱなでありますが。
著者を含む女3人で、それぞれの“萌えポイント”について話し合っています。
“萌えポイント”とは、「くぅぅぅ、そういうシチュエーション(もしくはキャラ、
アイテム)に弱いのよ~」という部分のことだそうで、要するに各自が萌える
恋愛状況(もしくはキャラ、アイテム)について楽しくお喋りしているのですね。
それって まんまハーレクインやん、っていうのから、ソフトAVかいな!(爆)
としか言いようのないものまで、各々独自の濃い妄想を披露しているの
ですが。
そこでもう私は、電車内で不審者になってしまうほどクツクツ笑ってしまった
のでありますね^^;
さらに、それまで黙って聞き役に回っていた最後のひとりに、著者が、
「ぜんちゃんの萌えポイントは何なの?」
と水を向けたところ。
彼女の答えは、ただひと言。
「将軍」
あっけにとられたふたりが、さらに聞いてみると、
「孤独な将軍」
との答えが返ってきたのですね(^O^)
それなら他のふたりの妄想よりもまだ理解できるなと思った私。
韓国歴史ドラマなどでも、国のために大軍を率いて戦うカッコイイ将軍が
出てきますが。
彼らは勝敗の責任を一手に負い、国の存亡を賭けて、孤独な戦いをして
いるのですね。
と、共感していたら。
なんと、読み進むうちに、ぜんちゃんが言っている「将軍」とは、どうやら
徳川将軍のことらしいとわかってきました(笑)
それがわかったとたん、私の脳内には「よきに はからえ~」と言っている
志村けんのバカ殿が浮かんだのでありますが・・・な、なんでまた、将軍?^^;
さらに。
著者は、マンガだけではなく映画もよく観ているようで、『ロード・オブ・ザ・
リング』のアラゴルン役、ヴィゴ・モーテンセンに“ハートをノックアウトされた”
のだそう。
それで、彼の出演作の『G・I・ジェーン』を観ているのですが。
この作品、私は観てないのですが、いろんな不名誉な賞を受賞したりして
いて、有名なポンコツ作品みたいですね^^;
著者も、「映画史から抹殺されなかっただけでよしとしなければなるまい」
などと書いています(笑)
そして次は、『クリムゾン・タイド』に食指をのばしているのですが。
この作品も私は観てないのですが、デンゼル・ワシントンとジーン・ハックマン
主演で、ふたりはアラバマ号という核ミサイル搭載の潜水艦に乗り組んでいて、
米・露間で緊張が高まったため、核ミサイルを発射するのか止めるのかで
翻弄される、という話なのですが。
まず著者は、『クリムゾン・タイド』というタイトルにいちゃもんをつけています

その部分を引用しますと。
邦題が『クリムゾン・タイド』っていうのはどうなんだ。
「タイド」と言われてすぐに「あ、潮ね」とわかる人ってどれくらいいるんだろう。
私は辞書をひいてしまったぞ。
「タイド」は「態度」だろう、日本人にしてみれば。
もういっそのこと韻を踏んで、「クレムリンの態度」とかに題名を変更したほう
がわかりやすい(ロシアとのあいだに核戦争勃発?!という映画だから)。
「アラバマ号はおおわらわ」とか。
そう。「タイド」は「態度」ですよね。私もおんなじことを思ったなあ(^O^)
ま、それはともかく。
深海で指示を待つアラバマ号に、15分後だかに核ミサイルを発射しろ、と
いう指令が来て、乗組員たちの緊張はピークに達します。
そうするうちにロシアの潜水艦と遭遇しそうになり、再び深海に潜ってそれを
やりすごそうとしているところで、次の指令が本部から送られてくるのですが。
電波も届かない深海に潜ってしまったため、「核ミサイルの発射は」という
ところで指令文が途切れてしまうのですね

発射は『続行』なのか『中止』なのか。パニックに陥る乗組員たち。
ハックマン艦長は、
「途中で途切れたんだから、前の指令が生きている。核ミサイルを撃っちゃえ」
と言い、デンゼル副艦長は、
「世界が核戦争に突入するかどうかの瀬戸際なんだから、慎重になるべきだ。
指令文をもう一度受信して、内容を確認しよう」
と主張し、ふたりは真っ向からぶつかるのですね。
そして、とりあえず通信用のブイを海面に浮かべるのですが、悪いときには
悪いことが重なるもので、なんとそのブイのワイヤーが切れてしまいます^^;
そのあたりでもう著者は物語はどうでもよくなっていて、ひたすら、
「もっとちゃんと整備しとけよ!」
と怒っているのですね(笑)
最先端の原子力潜水艦なのに、ブイのワイヤーが不調ってどういうことだよ、
まったく、などと怒っておられましたが、まったくもって私も同感ですね(笑)
ところで、著者ご贔屓のヴィゴさんは、肝心のミサイル発射係なのですが。
両者のあいだで板挟みになって苦悶するヴィゴ氏を鑑賞することができた著者
は、それだけで満足して、
「もうミサイルが発射されようがされまいがどっちでもいい。発射しとけや」
などという投げやりな感想を残されております(^O^)
って。
またまた長文になってしまいましたが。
まだまだ、面白いところがたくさんあったのに紹介しきれず、無念で
あります(笑)
最後に、タイトルだけでウケたところがあったのですが。
そのタイトルというのが、「今日 麩の味噌汁」

昔流行った、「恐怖の味噌汁」のオチの部分ですね(^O^)
おあとがよろしいようで。。。
この記事へのコメント
うちにもありますね。
エッセイもおもしろいですよね^^♪
たぶんこれも読んだような気がします。
ヴィゴ・モーテンセンが出てくるので!
何を隠そうわたしも永年彼のファンだし
「まほろ駅前…」は地元が舞台になって
るので親近感がありゃーす。
彼女が執筆してたことで有名な喫茶店に
一度入ってみたいのですが外から見上げ
る内装がすごいのでなかなか入る勇気が
持てません。笑
カナダのアリス・マンローさんの本を読んでみたい。
おギャ
地震
三浦しおん 結構読んでるけど面白いね~~
なんかタイトル分からんけど林業の面白かったよ
(不確かな情報によるおススメ^^;)
しかし… すごい表紙だねぇ~~
彼女の小説、評価が高いのでぜひ読んでみたいのですが・・・目先の笑いに負けて、エッセイばっかり漁ってしまっております^^;
アラゴルン、よかったですよね~(*^_^*)
レゴラスも捨てがたかったですが、やっぱりアラゴルンかな♪
まほろ駅前シリーズって、ひまわりさんのお住まいのあたりが舞台になってるんですね。やっぱこれは読んでみなきゃ。そんで、この人の作品なら図書館はありえないな。最初っから「買い」ですね
その喫茶店の内装、興味あるなあ(笑)
どんなんなんだろ。ハードロック系とか??(^O^)
昔流行りましたよね。おどろおどろしく「恐怖の味噌汁~~
アリス・マンローさんの本、私も読んでみたいです。短編の名手らしいですが、なんと村上春樹さんが翻訳したものもあるとか
んで、地震?!
実は数日前、夜中にいきなりドン!と揺すられた感じで目が覚めたことがあったのですが、あれも実は地震だったのかなあ(~_~;)
「アラバマ号はおおわらわ」って・・・どう考えてもコメディだよね(^◇^)
ホントこの人のエッセイはハズレがないよね。こんな人とお友だちのぜんちゃんたちがうらやましいなあ。私もぜひお喋りしてみたいもんだ(^O^)
うん。表紙。
マニアックだよね。これを手にレジに行く勇気のある者のみ、読む資格があるのだ、って言ってるみたい(笑)
いやいやいや~(^^ゞ
人の書いたものにイロイロ言ったり、日常のバカ話を書いたりするのはできても、無から有を生み出す創作はなかなかかと。
そういう才能があったら、楽しいでしょうね。きっと書かずにはいられなくなるんだろうなあ
はい。キツイですよね~(^^ゞ
そしてたぶん、私は笑いを押さえるのに失敗してたと思われます。まんま不審者でした(自爆)
武将ねぇ。武将は好きだけど萌えが低いなぁ(笑)ヴィゴはロードのヴィゴが良いと思う!炭酸飲んで感動する所とか「パパ!」の言い方とか…あ、私が萌えなのはヴィゴの息子役だったわ(≧∇≦)でもヴィゴも良いよ(笑)
将軍の次は、犬?!(^◇^)
この話は、いちおうヒト限定になってるんだけども・・・でも日本犬、かわいいよね。家族だけになついて、他人には寄って行かないところもかわいいし♪
うん。私も武将はそんなに萌えないな(笑)
頭脳を使う軍師タイプなら別だけど・・・マッチョで勇猛果敢で脳みそまで筋肉、みたいなタイプはもはやヒトとも認識できないな、私は^^;
『ザ・ロード』は私は観てないんだけども、親子愛を描いた作品らしいよね。
『ロード・オブ・ザ・リング』のときは、私はおもにレゴラスに目を奪われてたんだよね。若かったんだなあ、私(誤爆)
「もっとちゃんと整備しとけよ!」…ありますね~、言ってやりたいところがたくさん!
T電とか、JRH海道とかもそうだし(笑)
そんで、「悪の十字架(開くの10時か!)」っていうの、初めて聞いたぬえ~~!(^O^)
しをんさんゆかりの喫茶店はまほろ市
(町田市)の駅近くにあります。
ちなみにあの「悪の経典」の舞台も
町田市です。こわ~
密林の中に甲冑やピエロや剥製など
混沌としてました。
しをんさんはここで「まほろ駅前」
を執筆してたのかと感慨に浸りつつ
ウィンナ珈琲などいただきました。
でも全席喫煙なので長居は
無用です(// ̄▽ ̄)
まほろの新刊出ましたね。予約して
運良く確保済です。
デビュー作の「格闘するものに○」
は読まれましたか?
半自伝なので面白くサクサク読めます。
機会があったら読んでみてくださーい。
せっかくいただいたコメントを見落としてしまっていて、お返事が遅くなってしまいました。すみません^^;
「悪の経典」の舞台も町田市でしたっけ。すごい偶然ですね(笑)
ウィンナコーヒー。クリーミーでおいしいですよね
んで、全席喫煙?!それはまた、時代に逆行してますねえ。さすが彼女が目を付けただけあって、タダモノじゃないですね、その店も(^O^)
「格闘するものに○」は、読んだことあります。エッセイはたぶん、全部踏破してると思います。そろそろ小説部門に手を出してみるかな?(^◇^)
ずっと前にいただいてたのを見逃したと勘違いしちゃってました^^;
ところでその喫茶店、しをん氏はまだ出没するのかな?
もし会えるようなことがあったら、ぜひまた教えてくださいね♪