帝都 妖怪新聞。


図書館で、またまた面白い本をみつけました


湯本豪一編 『帝都妖怪新聞』


これは、明治時代に 新聞紙上に掲載された 怪異についての記事を集めた
ものなのですが。

明治時代というと、今からは考えられないくらい、一気に日本が変った時代
ですよね。


幕府から天皇の親政に替わったという点は もちろんのこと、庶民の生活も
がらりと変わって。



それまでは、夜ともなると あたり一帯 真っ暗闇で、昼間 呑気に行き来して
いた道も、たちまち見えない妖怪たちが そこここにひそむ怖ろしい空間と
化していたのが、ガス灯なども普及して、夜も明るい街になったりとか。


文明開化の呼び声も高く、それまでの因習や迷信を 時代遅れだと あざける
風潮が出てきたりもしたようで、新聞にも それが如実に表れていたし。


明治になって印刷技術も発達して、それまでの瓦版から、一気に たくさんの
部数を刷れるようになったのも 画期的なことだったでしょうね。



その新聞の一画には、その地方で起こったとされる怪異な事件が多数
報じられているのですが。

文明開化の先頭に立つ記者としては、そんなもの、信じるわけにはいかない
とばかりに、記事の文末に、
「その近所の取り沙汰を聞き流すわけにはいかないので、そのまま書きました」
などと、自分たちはこんなアホ話はまったく信じてないからね、といわんばかり
のコメントを文末に書いてみたり。


「流行病を避けたいなら我が姿絵を門口に貼れ」 という神仏のお告げの夢を
見た人がいて、その村落一帯の家の門口に奇妙な神仏の絵が貼ってある、
という記事の文末には、こんな文章が。

「コレラを恐れるならば、その筋よりのお達しを守り、諸新聞が載せる予防法
でも読めばよいのに、文明に開けない人は とかく奇怪の話でないと信用し
ないから、これには困ります」

あらまあ^^;


別の記事には、こんなことまで。

「こんな愚かな立ち話を、記者が罫紙に こまごまと書いてくるので、本当か
ウソか わからないけれども、この話題を提供します」


いやいや、アナタ。

それって、読者たちから寄せられた怪異譚だったり、記者が現地で取材して
きた記事なんでしょ?

だったら、文末に こんなこと書いちゃ失礼じゃないかな^^;

よくまあ、怒ってきたリする人が いなかったもんだ(笑)


ま、それはともかく^^;


内容は、『幻獣』 『兆し』 『動植物の奇談』 『妖怪天国』 の4つに大きく分類
されています。


その記事のタイトルも、『怪物が馬をひと呑み』 『学校に天狗トカゲ』 『義理
堅い死人』 『私の死体を掘れ』 『生首女が顔をペロリ』 など、見るだけで
ワクワクしてくるようなものばかり(笑)


なかでも笑ったのは、『団子を食う地蔵』という記事。

農民が 薪をとろうと山に入り、油断して長居しすぎて疲れ、途中の地蔵堂に
腰かけて 背負った薪をおろし、タバコを くゆらせていたところ。

ふと堂内を見て、いつも中央に立っている石像が なくなっているのに気づくの
ですね。


不思議に思いながら、頭を廻らせて近くの藪を見れば、その石地蔵がゆらゆら
と焼き団子を食べながら こちらへ向かってきていたのだそうな


石地蔵が ゆらゆらと歩いてきたら、それだけでもう腰が抜けるでしょうに (しか
も団子を食いながら笑)、その農民が考えたことというのが、このような山奥に
安置されて、ビタ一文の賽銭をする者もいないだろうに、買い食いをする銭の
あるのが不審、ということだったのですね。


いやいや^^;

そこじゃないでしょ(爆)


この農民、よほど肝が据わっていたのか、“奇怪のことを ただ見過ごすのは
弱きに似たりと心に思いさだめ”
、蒔き割り用の手斧でもって、その地蔵の額
に切りつけたのだそうですが。

怪しい地蔵の姿は、そのまま かき消えてしまったのですね。


その後、近隣の者たちと一緒に もういちどその藪にいってみたところ、
年取った狸が 頭を打ち砕かれて死んでいたのだそうな。

その狸は、みなで酒の肴に、食べてしまったのだそう(笑)


いやはや。

いろいろとツッコミどころ満載のお話では ありますね(^O^)



それと、あとひとつ。

『猫嫌いもほどほどに』 という記事も面白かったです


これも 農民の話で、筋金入りの 猫嫌いの男がいたのですが。

猫の鳴き声を聞くだけでも むかつくというこの男、なんとお隣の猫を殺して
しまうのですね。


小魚を 一匹盗られた恨みというのですが、金づちで めった打ちにするという
むごい殺し方で(~_~;)


その後、殺したはずの猫の姿を あちこちで見るようになり、恐怖のあまり心が
狂いだし、翌日からは猫の真似をして ニャン、フーフーと うめきだしたのに
周りは驚いて、医者を呼んだり、加持・祈祷を受けさせたりしたのだけど、
一向に よくならなかったのだそう。


記事じたいは、そこで終わりなのですが。

最後に、こんな言葉が 付け加えられておりました。


世には奇猫 (きびょう。奇病のシャレのつもりらしいです) な病人もあれば
あるものなり。これがいわゆる神経病の類ニャー。


いやいや^^;

最後、ニャーって(爆)


ちなみにこの記事、なんと天下の朝日新聞なのですね(笑)

日付は、明治14年3月27日・29日となっておりました。



これらの記事に つけられた挿絵も一緒に載っております。

昔ながらの 味のあるタッチの絵で、それもまた楽しく面白かったです(*^_^*)


興味のある方は、ぜひご一読下さいませ




最後に。

読書のおともといえば。。。

画像



おいしい飲みものですね


これは、スタバのラテ。

マグカップに淹れてもらったら、クリームでハートを描いてくれました♪


熱々のラテと、面白い本。


至福のひとときでございました(*^_^*)





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この記事へのコメント

2017年10月19日 23:24
こんばんは

この頃の出来事の本を読むと思いっ切り笑える
明治日本文明開化なんとやら、だったかな
お腹がねじれるほど笑える
今のこの時代も、何十年かしたらあの時代の人はバカかなと笑われるようになるのかな
>これは、スタバのラテ。
これが、黒ビールの泡にも書けるのです
早く呑みたいけど。。。
ご丁寧に書いてくれる店があるのです
キーブー
2017年10月19日 23:30
もうヘトヘトさん、こんばんは
ヘトヘトさんも、明治時代の新聞記事を 読まれたことがあるのですね
そう、記事の内容も笑えるし、それに対する記者のコメントもまた おかしくて(^O^)
時代とともに常識も変わってくるし、のちの世では 今のこの時代の新聞記事も 笑われたり驚かれたりするんでしょうね
あら! 黒ビールの泡でも絵が描けますか~
ふつうのビールじゃダメなのかな?
そのお店に行かれたら、また写真をアップして 見せて下さいね♪
へるぞう 
2017年10月20日 06:53
おはようございます。
私はあまり妖怪のような怪奇現象は信じない方ですが、まだ暗い中でポケ活をしていると、ちょっと気味が悪いと思う場所もあります。お寺の本堂がジムになっているのですが、裏手の細い道が近道なのです。でも隣家の木が生え放題になっており電灯もないので、風でちょっとでも物音がすると何か出そうな感じがします。
2017年10月20日 08:40
いつもキーブーさんのお勧め(していないかも)の本は、とても面白いですね。
今回の明治の本も楽しそうだし!!
そういえば夢枕獏の本で、ずっと以前の江戸?時代に安倍晴明が活躍する物語があります。
妖怪、怪物、魑魅魍魎・・・、本当に引き込まれますね。
でも笑いはないです。

ハートのラテ、今日はスタバに行きましょう(#^^#)
2017年10月20日 09:21
むーん
お祭りで さあさあ 蛇女が・・・・

なんて アトラクション?出し物小屋!

思い出してしまう不謹慎?は
わたしだけだろうか?!

そんなわたしは
ドッペンゲルガー体験者
らしい ♪( ´θ`)ノ
2017年10月22日 13:24
私妖怪「あかなめ」は絶対猫だと思う。
だって わが家の風呂場によく出るもん
あがりたての風呂の床、私のエキス(垢ともいう)を舐めてる奴らが…

って…なに書いてるんだ私。。
2017年10月22日 14:08
昔の妖怪っていうのは、噂話がどんどん
大きくなって広がっていただろうから、
今以上に怖かったでしょうな。
日がくれれば、コンビニも無い時代(笑)
真っ暗けで、静かだったんでしょうな。
天下の朝日新聞のやりますな。
こういうの好きです。
さすがに、頑張りーにんっていうのは
無かったやろな(^_^;)

ラテの♡、見ているだけで癒されますね。
キーブー
2017年10月22日 17:38
へるぞうさん、こんばんは
へるぞうさんは、午前2時ごろから ポケ活をされてましたもんね。その時間に お寺は、怖いだろうなあ^^;
そんで、私はライコウレイド、連勝してますが 未だゲットならず(~_~;)
なんだかなあ・・・毎回ボールにも入ってるんですけどね。ナイス、グレイトで出てこられたらもう、どうしようもないです(~_~;)
キーブー
2017年10月22日 17:44
お啓さん、こんばんは
おススメしたいのは やまやまなれど・・私の好みは かーなり偏ってますからね(笑)
でもこの本、面白いだけじゃなくて レトロな雰囲気がまた よかったです。ぜひ、ご一読くださいませ(^O^)
夢枕獏の 安倍晴明ものも、面白いですよね。私も 大好きです。源博雅との掛け合いがまた 楽しく ほのぼのしますよね(*^_^*)
スタバのラテ、飲んでこられましたか?
ソイラテもおいしいですよね♪
キーブー
2017年10月22日 17:47
└|∵|┐高忠┌|∵|┘さん、こんばんは
そうそう、ありましたよね~
子どもの頃、お祭りで、おどろおどろしい看板を こわごわ見てたっけ。中には さすがに 入りませんでしたけど^^;
えっ!ドッペルゲンガーの体験が おありなのですか?
面白そう♪
その体験談、ぜひ聞きたいです
よかったらまた記事にしてくださいませ。

キーブー
2017年10月22日 18:18
まるおおさん、こんばんは
あら、ネコちゃんって お風呂場も舐めるんだ~(^O^)
んで、まるおおさんのエキスもか^^;
きっと、まるおおさんのことが 好きで たまらないんだろうね。かわいいヤツらだ(^O^)
チビちゃんも、私は かわいくて大好きだよ♪
キーブー
2017年10月22日 18:23
りーにんさん、こんばんは
昔は、日が暮れるともう すっぽりと闇に包まれてましたもんね。ちょっとした物音も 妖怪のしわざだと思われてたのかも
はい、朝日新聞だったんですよ~(^O^)
病人も出てるというのに、「神経症の類だニャー」 はマズイですよね(爆)
今じゃホント 考えられないけど、なんだか時代の背景が見えるというか、明治時代の匂いが立ち上ってくるような紙面でありますね

スタバのラテ、紙コップじゃなくて マグカップに淹れてもらうと、よくこういうのを描いてくれますよね♪
紙コップなら、横にイラストなど入れてくれるし。楽しいです(*^_^*)

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