ホラー映画に求めることは。。。
このところ体調がイマイチととのわないこともあり、いつもにも まして家虫と
化している わたくし^^;
まあ、録画したまんまの映画がドンドコドンドコ増えてきていることもあり、
ちゃっちゃと観て消化していかないと またこぶた2号から苦情が入ります
からね

ということで。
最近観たふたつの映画について書きたいと思います

まずは『ミスト』から。
これはもう有名な作品でありますが、私は観たことがなかったんですよね。
なのでワクワクしつつ観たのでありますが。
いやあもう・・ラストがあまりに衝撃的で、その日一日立ち直れなかったです(笑)
ストーリーは、いきなり街にたちこめてきた霧の中から現れた怪物たちに、
住民が次々と餌食にされていく、というものなのですが。
主人公たちは、めげることなく勇敢にこの苦境に立ち向かっていきます。
こういう場合によくあることとして、わけのわからない狂信的な人が皆を煽動
して、事態をよけいに複雑にしたりしますよね。
ここでもそんな人が出てくるのですが、主人公たちはただでさえ大変なのに、
頑張ってその状況も乗り切るのですが。。。
ここで、話はちょっと変わりますが。
こういうホラー作品って、観終わったあとの後味って とても大切だと思うん
ですよね。
なんというか・・純文学作品とかであるなら、監督や原作者の言いたかった
こと、表現したかったことなどが最優先で表現されるのでしょうけど。
ホラーなどのエンタメ作品においては、観客をカタルシスに誘うラストであって
ほしいと、まあ私はそんなふうに思っているのですね。
が、しかーし。
この作品は、それとは正反対。
一部では『トラウマ作品』なんて言われているだけあって、観終わったあとは
ズーンと鬱になってしまうほどの、とてつもないラストでありました^^;
さすがにキング原作だけあって、グッと入り込んで観ていたのですが。
最後の最後に、こんな終わり方をするとは

とは言っても、つまらないというのでは全然なくて・・・あんまり言うとネタバレ
になってしまうため自重しますが(笑)
もう、呆然としてしまうラストでありました^^;
これなら、主人公たち全員、無残に怪物に喰われちゃったほうがいっそ
スッキリするわ、って思ったくらい(爆)
この人たち、こんなとんでもない状況下でも とても頑張っていたので、
最後は報われて欲しかったんだけどなあ。。。
さて。
そんな『ミスト』とは正反対のラストなのが、『パンドラム』というSFホラー作品。
こっちは、最初から終わりまでずっと宇宙船の中なのですが。
冷凍睡眠から覚めた指揮官と伍長のふたりが、記憶がきちんと戻らない
まま、とりあえず、異常をきたした宇宙船の原子炉をなおそうとするのですが。
自分たちがこの船に乗り合わせたいきさつだとか、いろんなことが冷凍睡眠
の影響ではっきりと思い出せぬままに、船の危機に対応していくふたり。
指揮官は指令室で画面を前にして指示を送り、伍長はその指示どおりに
船の中を移動して原子炉に辿りつこうとするのですが。
先へ進むほどに、宇宙船には似合わぬわけのわからないイキモノが跳梁
跋扈しているし、ふたりよりも先に目覚めていたらしき人々の不可解な言動
も不気味だし。
それらが、宇宙船という限られた空間の中で次々と襲ってくるためか、もう
閉塞感がハンパないんですよね(~_~;)
タイトルの『パンドラム』とは、長いこと宇宙船に閉じ込められている場合に
起こす精神病の一種で、それを発症した乗組員が、冷凍睡眠のカプセルを
一斉に放出してしまったという症例もあった、というエピソードが語られたりも
していましたが。
無音の宇宙に、千に及ぶカプセルが宇宙船からパッと散っていく映像は、
とても印象的で無残なものでありました。
そんなふうに、閉塞的な環境下で次から次に悲惨で不気味な出来事が
あいついでいくのですから、閉塞感は いや増すばかり。
いいかげんもうウンザリして、かなりへこたれてしまった私(~_~;)
これはもう、この話に明るいラストはありえないなと思っていたところ。
あにはからんや、意外や意外・・・えええ

いって これで終わるわけはないし、絶対に大どんでん返しがあるに違いない。
千々に乱れる心でそんなことを思いつつ、固唾を飲んで見守って
おりましたが。
とうとう、大どんでん返しは起こらずじまい。
私がひっくり返りそうになりましたですよ(~_~;)
『ミスト』では、ラストは希望のあるものを、というか 観客のカタルシスを満たす
ものを、と書いた私でありますが。
それもねえ・・・時と場合によりまして(笑)
こんな、アタマからずっと暗くて不気味な話なのに、なんでラストだけとって
つけたみたいに希望が出てきますかね

いやもう、最後はいっそのこと、みんなバーンと宇宙に散っちゃうか、あの
わけのわからないイキモノにとって喰われちゃったほうがすっきりするわ、って
思ってしまったほどでありました。
この2作品。
どちらも、退屈の『た』の字もなく、時間の過ぎるのを忘れて見入ってしまう
ほど面白い作品でありました。
『パンドラム』なんて、私は掃除機をかけていた手を止めて、じっと観てた
くらいですからね(笑)
でも。
それでも言わせていただければ。
2作品とも、ラストで私の気分はだいなしでありました(爆)
もっと、観客の気持ちをスッキリさせて、生きててよかった、こんな羽目に陥って
なくてホントよかった、って思わせてほしかったです(爆)
それにしても。
2作品とも、たいそう面白かったにもかかわらず、しんどい作品で
ありました(爆)
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